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始まり。
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「百万!」
「百五十万!」
大きな金額が飛び交い、ざわめくホール。
司会の人がそれをさばいていく。
売り込みの人は商品の者をアピールしていく。
商品は……僕とさほど変わらない、いや、少し年上だろうか…どちらにせよ、そのくらいの年齢。
もうすぐ午前2時。
僕の出る番になる。
籠の中に入れられ、台車に乗せられ、舞台上まで運ばれる。
スポットライトが照らされ、とても眩しい。
売り込みの人が僕を 売れ残りの僕を紹介していく。
今日も売れないのかな。
今日、売れなかったら、焼印が入れられるんだっけ。
それで…それで少しは値段が付くといいな。
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