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親友の和也
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「かーずーやー!おまえ何してんだよっ」
「え?」
入学式の日の下校道で、一緒に帰る和也の腹をポコポコと叩いた。
「おまえがあんなことゆうから、俺の印象ちっちゃいヤツになっただろ!!しかも、すでに綾ちゃん呼びが始まってたし!」
「だって可愛いじゃん?あーやーちゃん」
ボコッと思い切り腹にパンチ。
けど、和也は何ともなさそうな顔をする。
178cmのコイツと話す時は、目を合わせるのがめんどくさい。
和也はニヤッと笑って俺を腕の中にすっぽりとおさめた。
「こら!何してんだよ離せ!」
「いやぁ、綾ちゃんが女だったら完璧なのになぁ、残念」
後ろから抱きしめられて、ジタバタともがいて逃げようとする。
ぜんぜんほどけないけど。
「料理は上手いし、肌はつるつるだし、小さいし、最高じゃん。綾ちゃん俺の彼女になってよ」
「アホか」
ベシっと顔面を叩いて腕の力がゆるくなった瞬間に逃げ出した。
「おまえみたいな、でかくて、バカで、親友を彼女にしようと思う単細胞なんかと付き合えるか」
「ケチ〜」
むっと口をふくらませて拗ねる和也をほおって先に歩く。
しょんぼりしながらゆっくり歩く和也だけど、いつの間にか追いつかれてしまう。
「おまえ、歩くの早い」
「綾ちゃんの足が短いだけ」
「しばく」
足のすねを蹴りあげて、スタスタと歩いていった。
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