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出し物は何?
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クラスにもだんだん馴染んできて、授業にも慣れてきた5月
HRの時間に、先生が発表した。
「えー、うちの学校では毎年一年生の親睦を深めるために舞台での出し物をする1年親睦会という日がある。で、その日は1ヶ月後だ。そこで、委員長を中心にどんな出し物にするかなどを決めてもらいたい。じゃ、さっそく委員長どうぞ」
ざわざわとざわつくみんなと違い、委員長は「はい」と返事をして前に出たから、事前に知ってたみたいだ。
後ろからつんつんとつつかれ、振り向く。
後ろの席は和也だ。
「綾都はなにしたい?」
「べつに。和也は?」
「俺はどうせなら劇とかやりたいなぁ、舞台でやるんだろ?やっぱり劇だろ」
委員長が前に立って口を開く。
「じゃあ、親睦会での出し物を決めたいと思います。まず何をするか案がある人はいますか」
「はいっ」と元気よく後ろで立ち上がった。
「劇がやりたい!」
和也の案に、みんな乗り気みたいだ。
「では、僕たちは劇をすることにします。内容としては…どんなものがいいですか?」
結果、ロミオとジュリエットをすることになった。
かなり定番だから、それじゃ面白くないということで、男女逆転で演じるらしい。
「じゃあー配役を決めます!まずはロミオ」
「はい!!真子(まこ)を推薦します!!」
「異議なし」「異議なし」
女の子たちの熱い推薦を受けたのは、サバサバしてる感じの短髪の女の子。
背も…俺より高くて165くらいありそう。
「では次、ジュリエットは…」
「そんなの、決まってるじゃないか」
自信満々に後ろで和也が立ち上がる。
ん…ちょっと待て。その顔はまさか…っ
「綾都以外ジュリエットはいない!!!」
なぜかクラス全員大盛り上がり。
満場一致で決まってしまった。
…うそだぁ…っ!!
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