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小さいのは不幸だ。
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綾都side
「ちょっと男子っ、これ取ってくれない?」
教室の掃除の時、女子が高いところにあるものが取れなくて困ってる時にかっこよく取れる男子ってカッコイイよね。
俺もそんなことやってみたい。
「俺が取る!」
「あ~、でも七瀬だとあたしのが高いし?西崎あんた無駄にでかいんだから取りなさいよ」
「はぁ?俺の可愛い綾ちゃんに暴言吐きながら何言ってんの」
とか言いつつ上にあるダンボールをかるがると取ってあげる和也。
……ズルイ。
身長があるだけでこんなにかっこよく見えるなんてずるいと思う。
「なに怒ってんの?」
「別に」
「綾都の成長期はどこに行ったんだろな〜?」
「うっさい」
いつものようにボコッと一発腹にパンチを送り込む。
これも本当に痛がってるのか演技なのか。
体育の時間
今日の授業はバスケだった。
ここでも大きいのが有利だった。
ボールをヒョイっと投げてゴールへ入れてしまう。
俺の目線から見たら、ゴールはとても遠いのに。
「綾ちゃんはちょこちょこしてたら可愛いからそれでいいよー」
「アホ」
また冷やかしてくる和也に蹴りを一発。
今日は異常に小さい体の不便な部分を感じた気がする。
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