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いきなりのお泊り。
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佐野事情は要するに、
一緒に暮らしているお姉さんの彼氏が家に帰れない事情ができて、一週間ほど佐野家に暮らすことになったから、お姉さんに出てってくれないかと言われいつも世話になってる姉さんには逆らえずに行く宛もなく出てきた。
「…ってことであってる?」
「うん。かなり恥ずかしいけどその通り」
「それにしても追い出すなんてひどいな、お姉さん」
「いや。姉さんにはいつも世話になってるから仕方ないよ。家賃とか生活費もほとんど姉さんが出してるんだし」
真剣にそう話す佐野に、嘘はなさそうに見えた。
「でもなんで俺ん家?」
「七瀬の親があまり家に帰ってないこと、偶然聞いてさ。七瀬と西崎が話してるの。それで」
「そっか。俺ん家はいいよ、母さんもいないし。帰ってくる予定ないからいつまででもいてくれて」
「ありがとう…七瀬」
頭を下げる佐野の頭を持ち上げて、にっと笑ってみせる。
「困った時はお互い様だろ?それに、体育祭で助けてもらった仮を返すチャンス!」
立ち上がってキッチンに行く。
「佐野、ご飯食べた?」
「まだだけど」
「じゃあ、作るからテレビでも見てて!今日はロールキャベツだぞっ」
和也以外の誰かに作るのなんて久々だ。
俺はワクワクしながら料理を始めた。
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