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ムカつく。
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放課後
「和也くぅーん」
「佐野くんっ」
げ……
和也目当ての先輩と、佐野目当ての子が二人同時に教室にやってきた。
そして、ふたりはバツが悪そうな顔をして俺を見る。
「あー、はいはい。行ってらっしゃいいいですよーっだ」
「ごめん綾都!絶対に帰るから!」
「ご飯までには帰るから、ごめんな七瀬!」
ふたりして謝って、女の子たちのところに行ってしまう。
……ムカムカムカ
と、なにか胸のあたりがもやもやする。
帰り道、ひとりでポツポツといつもの下校道を歩いていた。
「はぁーっ」
「なに?盛大なため息じゃん」
「えっ?!」
大きなため息をついたらいきなり横から声がして飛びのいた。
そこには、近くの高校の制服を着た人がいた。
背も高めで、髪がくるんとしててちょっとかっこいい感じの人だ。
「だれ…?」
「俺は大神仁(おおがみ じん)盛大なため息が聞こえて思わず声かけちゃった」
「あ、ごめんなさい…ちょっとムカムカしてて」
「なになに?彼女と喧嘩でもした?」
「いや、彼女いないし。友達と…」
「ああ、あれか。友達に彼女ができてほったらかされてるとか」
「えっ?!」
あまり話してないのに何故かこの人は俺が悩んでることを当ててしまった。
この人すごい人かも…。
「じゃあ、俺と遊ぶ?」
「え??」
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