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脅迫
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和也side
「和也くぅーん」
「……離してください」
「なによぅ、つれないわねっ」
「つれないとかじゃないです。約束の一週間は経ちましたよ」
「ちっ」
この3年の先輩、三木明美さん。
俺が休み時間や放課後にこの人に呼ばれて、綾都を置いてこの人のところに行ってたのは訳がある。
「…なーによ。一週間なんて約束きっちり守るなんてさぁー。もーすこし期限延ばしてもいいんじゃない?」
誰が延ばすかよ。
「無理です。約束の写真返してください」
「えぇー、どうしよっかなぁ」
明美さんが手に持つのは、綾都が映った写真。
写真の中の綾都は、おじさんにお金をもらっているように見える。
ただこの写真を見た人からすれば、深夜に会い、年上からお金をもらっている=援交と考えるだろう。
けど、この時の綾都は本当は、ただ酔っ払ったおじさんが財布を思いっきりぶちまけて、お金を落としたから拾ってあげてただけだ。
でも、第三者が見てこれを伝えても信じてもらえないと思う。
そしてこの人は、それを学校にちくろうとしてる。
「その写真返してください」
「ほんっとに幼馴染が大切なのねぇ。そこまでしてやるなんて変じゃない?」
「綾都は俺にとって大切な奴なんです。だから返してください」
「…なによ、そこまで真剣なんて。仕方ないわ、返してあげる。こんなに一緒にいてあたしに惚れないなんてどこかおかしいんしゃないの?」
明美さんはそう言い、写真を渡してどこかへ行った。
「…よかった」
よし、ご飯の時間には間に合う。
綾都に謝らないとな、急いで帰ろう。
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