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脅迫2
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佐野side
俺みたいに呼び出されてる西崎も、俺と同じ理由かもしれない。
「佐野くぅん」
「その写真、消去してください」
「佐野くんいつになってもあたしのこと見てくれないよねぇ!どーして?」
「俺にはたぶん、好きな人がいるから」
「えっ!誰??誰なの??」
興味津々に腕にへばりつきながら聞いてくる。
俺自身も好きなのか分からない。
でも、全然話したことない奴にあんなに親切にしてくれて…いっしょにいると少しどきどきして楽しい。
これって好きってことだと思うから。
「もしかして…七瀬くん…?」
「…」
答えなかった。
でも、彼女はそれを肯定ととったみたいだ。
「そ…そんな…っ」
泣くかな、幻滅するかな。
振り向いて欲しいと思った奴が同性を好きなんだから。
走って逃げて泣き叫ばれると思ってたのに、腕にあった手が離れた瞬間、なぜかぎゅっと手を握られた。
「応援するわ!!!」
「は?」
「七瀬くんのこと好きなんでしょ!あたし応援する!!佐野くんと七瀬くん…なんてベストカップルなの!頑張ってね!!もう脅迫なんてしないから」
キラキラした目で何かの期待を向けられて、彼女はそう言って去って行った。
「…え?」
とりあえず…ことは片付いたのかな。
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