アダルトコンテンツが含まれます。
18歳以上ですか?
- 文字サイズ:
- 行間:
- 背景色:
-
お礼を。
-
「ん…」
見慣れた部屋の壁。
ここ、俺の部屋?
えっと…何があったんだっけ。
ゆっくりと眠る前のことを思い出す。
あ、そうだ…仁さん。
思い出して、ふたりにお礼を言わないと思って体を起こすと、足の方に何か重さを感じた。
「あれ…」
そこには、和也と佐野が仲良くぐっすりと眠っていた。
そっか、ふたりとも夜通し探し回ってくれてたんだっけ。
「ありがと、ふたりとも」
「ぅ…あ、綾都起きてる」
「…七瀬?」
「ふたりとも、ありがと」
寝起きの状態で言って伝わるかなと思ったけど、ふたりとも笑ってくれた。
「当たり前。まったく、帰ったら綾都いねーから驚いたっての」
「七瀬怒って家出したんだと思った」
「ふふ、ちょっと当たってる。でももうそんなことしないから。ごめんね」
しょぼくれて言うと、和也がぎゅっと抱きついてきた。
「これからはもう、俺から離れるの禁止だからな」
「へ?う、うん」
ちょっと意味わからなかったけど、とりあえず答えておいた。
その後ろで佐野は、口パクで「俺からもな」と言っていた。
そ、そんなに過保護になってもらわなくても…大丈夫だよ?たぶん。
現在の設定
文字サイズ
行間
背景色
×
67 / 461