アダルトコンテンツが含まれます。
18歳以上ですか?
- 文字サイズ:
- 行間:
- 背景色:
-
狂人と血 ※流血注意、グロいかもしれないです
-
「グヴァァァアアア!!!!!」
突然の不気味な声に
2人の間に緊張が走る。
「何だ?」
「今、変な声しましたよね?」
それが何であるのか
どこからの声なのかを理解する前に
その声の主は現れた
「ヘヘッ。ヒャハハハハハハ!!!!!
ヒトダ、ヒト。」
薄汚れた着物の明らかに怪しげな猫背の男がのそりと暗闇に立っていた。
ジャリジャリと地面の砂を鳴らし
口角が引き上がり
不気味な笑みをした男が二人の前に現れた。不気味な台詞とともに。
「ヒトヒトヒトヒトヒト、肉だ肉。
血だ血だ血だ血だ」
不気味な甲高い声を上げて
懐から銀に艶めく短刀が出る。
「銀さん。」
「下がってろ」
銀時は木刀をスラリと腰から
抜き、その不気味な男に向ける
男が動き出したのと同時に
銀時は動くが、男が向かった先は
新八だった。
それを察知した銀時はその男の横っ腹に
木刀を叩き込む。
その強烈な一撃に
男は倒れ込むが、直ぐに立ち上がる。
すると、今度は銀時の方に突っ込んでくる
「血のニオイだ。オマエ。血のニオイがする」
その言葉にドクリと心臓が音を立て
一瞬、気を取られる。
男は知ってか知らずか
片手は喉に手をやりもう片方は
銀時の負傷部分を鷲掴むと
勢いよく短刀を振り下ろす。
「銀さんっ!」
男が新八の一太刀に応戦したおかげで
横腹を切られたものの間一髪
串刺しになるのは避けられた。
新八に気を取られている間に
銀時はその男の腹に蹴りをいれて
男と間をおこうとするが、男は吹っ飛ぶこともなくニタリと笑みを浮かべ
その目は真っ黒でゾッと背筋に悪寒が走った。
すると、男は短刀の持ち方を変える
銀時に向けていた刃の向きを反転し
新八の方に向ける。
「新八!避けろっ!!」
「え?」
銀時も手を伸ばすがそれを止めることはできず
その勢いのある動きに反応できず
新八は片腕を咄嗟に前に突き出し
何とか庇うが、痛みの声を上げ
血を流す。
「血だ血だ」
男は喜々とした声を上げると
再び銀時の方を向くと
銀時の喉元にある手を握りつぶすようにして首をしめ、刀を握っている方の手を再び勢いよく振り下ろし
銀時の体めがけて振り下ろすと
血が滴る音と肉が割ける音がする。
男の笑い声に混じりあいながら。
「あぁ"‼」
首が締められて、段々と視界が真っ白に染まっていき、感覚が麻痺しだしていた時だった。
目の前に、真っ黒い何かが飛び込んで
きたと思ったら、血が滴り落ちて
男が苦しむようなのたうち回るような声が聞こえてきた。
銀時の意識がはっきりしだすと
何が起こったのか理解した。
「大丈夫ですか?銀さん」
「………?」
ドサリと目の前で何かが倒れた。
その言葉を吐き出すと新八がだらりと倒れ込んだ。
「シンダシンダ」
そして、その男はたっていた。
喉がヒュッとなった。
銀時にはその男の声を聞いた瞬間からの
記憶はなかった。
気づいた時には、男は打ちのめされていて泡を吹いて倒れ
あたり一体に、血がはびこり
ひどい有様だった。
暫くして、騒ぎを聞きつけた隊士が駆けつけ新八は救急車に担ぎ込まれたが
ここにいる筈の銀時が
いつの間にか姿を消した。
現在の設定
文字サイズ
行間
背景色
×
60 / 60