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其々の思いと険悪
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「なんか用か?」
俺が坂田さんに見とれていると
どこからか声がかかったと思ったら、坂田さん本人で
いえ!?なんでもありませんと小走りに立ち去る
屯所内に入るとやっぱり話は坂田さんの話で持ちきりだった
それも良くない方向で、それもそうだ各々の隊長が険悪感を露にしているのだ
その下につく、隊士達もそうなるだろう
でも、多少行き過ぎてる話もある
はぁ~とため息をつくと、どんと誰かにぶつかり
すいませんと顔を上げればそれは、沖田隊長だった
副長よりも厄介な人物にあたってしまったと内心思っている。
そう朝の会議で一番いらだっているのは副長のように見える人もいると思うが
それは沖田隊長なのだと顔をみた瞬間
理解した。
朝のようすを思いだし
笑っていたが、怒っている
その言葉が一番、しっくりきた
思わず、俺は、聞いてしまった
後々、聞かなければよかったと後悔するとも知らずに
「どうかしましたか?沖田隊長」
「俺よりか土方さんが怒ってんだろう」
「そ・・・そうですね。・・・あっ!!そういえば坂田さんの部屋割りってどうなってんですかね
副長の隣と隊士達の大部屋の横に一つと沖田隊長の横も開いてますね」
「・・・そういう事は、近藤さんと土方さんたちでやればいいだろ」
そのことばを聞くや否や俺の心臓が嫌な音を立てた
沖田隊長は基本、人見知りなどしないそれどころか面白そうな人には、自分から近寄っていくようなひとだ
そんな人が、今、一番副長を苛立たせられる坂田さんに興味を持たないという事は
関わる気がないという意思表示で端的に言ってしまえば、嫌いだと言うことに繋がる。
人の心の機微に鋭いこの人が、わかりずらくはあるが、明確にそう示すということは
これから、仲良くするきもさらさらないのだ。
だから、余計なことはしてくれるなと暗に示されたことに
心臓が嫌に響くのは留まることをしらず、鳴り続ける
心臓と比例するように汗が流れ出て、
そんな蛇ににらまれた獲物のような間隔に陥っていると廊下が低くそれでいて大きな音で響いた。
これは、何度も経験してる理不尽極まりない思い出が多いが、今は何でも良かった。
「やまざきぃぃぃいい!!」
「じゃ、俺は退散しまさぁ」
副長が丁度木造建築の柱が立って
視界が悪い角を曲がって見えてきた瞬間
沖田隊長も角を曲がって死角に入る
一人で、どうでもいい事に
少し感動をしていると
直ぐに副長の声が耳障りに聞こえてくる。
「てめぇ、報告忘れてんだろ!!屯所で起こったことは週の終わりの午前中まで、すぐ報告して書類にして出せって言ってるだろうがっ!!」
「でも、今日の朝会で起こったことはまだ、報告書にはできませんよ」
と、他の人に聞かれるとまずいので小声で正論を副長に投げかけると何故か
一発、頭部を殴られた。
理由を聞くと、いや、何かムカついた
からだそうだ
「じゃあ、昨日の分までの報告書を出せ」
そういわれたので、何時も常備して記録しているノートを渡す
「後、今日の件は保留にする・・・監察記録はつけとけよ」
「保留ですか……わかりました」
副長の用事はそれだけのようだったので、すぐに立ち去ったが、
まだ、午後に入ったばかりだと言うのに副長からは煙草のにおいが染み付いていた
イライラしてるとよく吸う人だが、ここまで酷いのは中々ない。だから、より一層思う。
あの銀色の人は、台風の目なのだと。
※
山崎からの報告書を預かり
煙が充満して部屋に入るや否や咳き込み、視界が悪いことにきずく。
押し殺そうとしても押し殺す事の出来なかった溜息がもれる。
その自分の行動にも嫌気が差し髪をガシガシとかきむしる
それもこれも、近藤さんが連れてきたあの男、坂田銀時のせいだ。
視界にそいつが入った瞬間、髪色が目立った、染めてるとはいい度胸だと思ったが
それ以上に近藤さんへの態度が気に食わなかった。
それに、あのやる気のなさそうな瞳、覇気のない喋り方
挨拶が一言だけって舐めてるのかといいたくなるような粗末なものだった
何もかもが気に食わなかった
こんなんだったら、
京都についていけばよかったと
今、考えてもどうしようもない事を
何度も考えてしまった。
それでも、近藤さんが連れてきたとなると、隊士達に示しがつかないまま追い出すわけにもいかねぇし
何より、近藤さんが嫌がるだろうしな。
まぁ、何かしようものならすぐにたたっきる
そしてなにより一番、俺が気になってるのはあいつを副長の座に置くことだ
そのポジションはれる様な才覚があるとも思えない
もしくは剣のうでか。
どっちにしろ、俺にはかんけいのないことだがな。
唯、総悟がこの事について何も
茶化しに来ないことが気掛かりでは
あったが、問題が山積みの中のため、
正直、来ないのは助かっている
暫く、何を考えるでもなく煙草から出る煙を眺めると書類に向かった。
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