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寝顔と不穏
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「ちょいと、長湯しちまいやしたかね」
沖田が片手でパタパタと軽く扇ぎ
暑さを逃がす
「イヤー、本当になぁ
おかげで、暑い暑い」
沖田の意見に近藤も賛同し
顎に手を添えながら大きく頷くと、
何処からか
ごーっ、がごーっ
パフェーっ、イチゴーっと
明らかに不信な音が
近藤達に聞こえてきた
夜もそれなりに遅い
この意味不明な音に軽く恐怖を覚えながらおとの方へ近づいてみれば
「銀っ!おめぇ、こんなとこで何してんだっ!?」
柱に寄っ掛かりながら眠っている
銀時の身体をゆさゆさと揺らす
瞼をゆっくりと持ち上げ目を開けるが
まだ、眠そうに目を擦る
「んっ?…ゴリ、ラか」
「こんなところで寝てたら、
風邪引くぞ」
「あれっ、あのまま寝てたのか」
「くっさっ!お前、酒飲んだな
ったく、しょうがねぇな肩貸してやるから立て」
眠気には勝てない為か
素直に近藤の肩を貸して貰い
軽く引きずられる様に連れていかれる
「総悟、ちょっと手伝って、って
あれ?いねぇ。さっきまで居た筈何だが」
さっきまで後ろに居た筈の
沖田が消え、少し疑問に思いながらも
自力で立てない大の男一人運ぶのは
至難の技で頭の片隅にそれを掠めながらも銀時を運ぶことで手一杯だった
「はぁー。疲れた」
苦労しながらも銀時を自室に行き着き
引きっぱなしの布団に落とす
ボスっと大きな音を立てた
銀時は穏やかな表情で眠っている
「幸せそうに眠りやがって」
普段、触らせてはくれない髪を
がしがしと乱雑に触ると
少し眉を寄せた表情になる
それを見ると、近藤はよいしょと
おっさんの掛け声をかけ
勢いよく立ち上がると銀時の部屋をあとにした
※
「銀髪は?」
「局長が現れて、銀髪の部屋に運んでいる」
「何だって、局長はあんな奴をっ!!」
「落ち着け、また次の機会がある」
隊士達が不穏な会話を
暗がりのある一室で行っている
「何の機会だって?」
突如、現れた
自分達以外の声に反応し
そちらを振り向くと
一番隊隊長沖田総悟が立っていた
「お、沖田隊長、こんな夜中にどうしたんですか?」
「どうしたもこうしたもねぇ
こんな所に揃いも揃って何やってやがる?」
尖ったような声色で
目の前の隊士達に目線をやる
隊士は目線を泳がせたり、
口ごもったりと怪しい動きをみせる
「さっき、後ろに居たのはお前だったんだろぃ」
「さっき?」
「分かってんだろ、近藤さんと俺が銀髪を見つけた時の話だ」
沖田が向けた視線の先には
この前、入った新人の茶髪の隊士
その隊士は生唾をごくりと飲み込み
顔をうつむける
「やるならやるで、ばれねぇ様にやれ」
沖田の意外な台詞に顔をおもわず
上げると隊士の目に映ったのは
所謂、大人の本をちらつかせている
沖田だった
隊士達の悪事を見逃す意だととらえた
が、仕掛けられたものだときずき
罰の悪そうな表情を浮かべるが
それでも、取り繕うとする
「ははは、ばれちまいましたか」
「イヤー、男所帯だと、どうも」
だが、沖田の行動にこれ幸いと便乗し
乾いた笑いを向ける隊士達に
沖田は何も言うことなく
その言葉とエロ本を新人隊士に
残すと、自室に戻っていった
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