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距離と視線
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「…ん」
何処だここ?
見渡す限り、白、白、白
こんな造りをしている内装は
病院しかない
じゃなけりゃ、精神と時の部屋的な何かだろう
ベットが少し起き上がって
ソファのようになっていた
怠い身体をゆっくりとおこし
取り合えず、精神と時の部屋では無いことを確認するため窓の外を覗こうとすれば
「…ッ」
身体中に痛みを感じた
身体に視線を移してみれば
白い包帯があちこちに巻かれて
ミイラ男みたいになっていた
確か
誰かは分からねぇけど、どっかに拉致られたんだっけか?と、他人事の様に思い出していると、ふいに。
のど渇いたな
ミイラ男はともかく喉が異常に乾いていることに気づき、水飲めるとこを探しに歩いている訳だ
メチャメチャ歩きにくいし
手すりとかないと死ぬ
何か横っ腹辺りがメチャメチャ痛いんですけどっ!!
そんなに、痛いなら戻ればいいとか思うかもしんねーけどな、もう戻れないとこまできてんの!!ここまでいくと、使命感的な何かがあるの!!
「旦那!!何やってるんですか!?」
「ちょっと、聞いてるんですか旦那!!」
誰かがメチャメチャ怒られてる声がした、人に迷惑をかけるのはいけないよねと声がする方を見てみれば
此方に走ってくるジミー
「あれ?ジミー君、こんなところにどったの?誰か入院してるの?」
「何いってんですか入院してんのは旦那だけですよ、てか、そんな身体でうろちょろしないで下さいよ
病室にいなくてビックリしたんですからね!!」
そんなこんなで病室へ連行され、
ジミー君に喉が渇いたと訴えると近くの自販機で売ってる水を手渡され、
それを口に含むと口元についた水を拭う
「ジミー君さ、さっきから、旦那、旦那って何のことだよ、俺まだ若いんですけど」
「あぁ、坂田副長って呼ぶの長いんで短い方がいいかと思いまして。
あっ!旦那、もしかして他の呼ばれかたが良いんですか?」
何時もにましてグイグイくる
笑顔のままのジミー君の顔をおし距離をとる
「近ぇ」
「山崎、何騒いでるndッ!」
近藤は俺を見た瞬間
持っていた果物の籠らしきものを落とし
ガバッと抱きついてくる
「痛い、痛いんですけど‼マジ、折れるっ!!!つうか、鼻水ふけ!!」
まぁ、あの静かにしなければいけない病室で騒げば
看護師=天使とはほど遠いい
妖怪に怒鳴られ(妖怪が一番うるさかったけど)それに★ラックジャック
に出てきそうな顔に傷のある医者を連れてこられ
何故か、即退院となった
一週間に1度見せにきてくれればいいとのことだった
「これ、追い出されたんじゃないの?」
二人に視線をやれば、あからさまに目を合わせないようにした二人がいて
ジト目で睨めば、まぁまぁと流されるようにパトカーに乗せられ、何か捕まった人みたいじゃね?とは思ったが一人で帰るのも面倒なのでおとなしくパトカーに乗る
流れてゆく景色を見ながら
どちらに聞いたわけではないが疑問を投げ掛ける
「なぁ、俺どれくらい寝てた?」
「3日間位ですよ」
「そか」
車に(パトカーだが)ゆらゆらと揺られていると、うとうととね落ちしそうになるのだが、車が少し跳ねるたび
はっと目を覚ますを繰り返すが、更に大きくなって襲ってくる睡魔には勝てず、重たいまぶたを閉じる
音は近くにあるはずなのに、
遠くに感じていく
「…こんな所にいようとはな」
―そんな銀時をみやる視線
それは、暖かいものとは言えない
疑問と怒気がいり混じり合うもの
そして、何処か哀しみ帯びたものだった
編みがさの男は、パトカーが目の前を通りすぎると、編みがさを持ち上げパトカーに乗っている銀髪を視界に掠め見た後、踵を返しあるきだした
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