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面倒事と偶然
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なんとか真選組をまき
部下たちがいる部屋への襖を開き
奥に敷きっぱなしになっている座布団に座る
「桂さん!ご無事でしたか!」
「あの人は、来られましたか?」
「いや……だが、あいつが現れた
真選組の邪魔建てさえ無ければ接触できたんだがな
どうだ、例の件は?」
桂は、銀時が真選組に居ると知り
調べを進めていたが
ここ最近、銀時がパッタリと姿を見せなくなったことを不審に思い調べるが
全くといっていい程、情報が掴めない
「それが、……なんとも。やはり、二月ほど前に真選組局長近藤勲が、京都から連れてきてから、数日ほど病院に入院していたこと以外に情報は掴めません」
何かあったことは明白なのだが
その内容までは分からない
ただの思い過ごしか、真選組は死と隣り合わせだ、それに関することで病院に行ったのか、または_
「そうたやすく、情報は漏れんか。
どんなことでもいい、何かないのか?」
「……それが、全く。あっ!敢えて言うのであれば、噂ではありますが、どうやら白夜叉殿はあまり、真選組とは上手くやっていないとか」
「……どういうことだ?」
「何でも、真選組があまり、白夜叉殿を快くは思っていないようで……」
「……やはり、か」
「どういうことですか?」
会話をしていた部下を筆頭に
話を聞いていた部下たちも興味有りげな様子でもあり、更には言っていることがわからないと訝しげな表情をしている
「知らんのか、お前たち
まぁ、無理もないか。これは一部の者しか知らんからな。真選組は、以前_」
話を切り出そうとした瞬間
外が妙に騒がしくなる
窓付近にいた部下の一人が、窓を指一本入るか入らないか位に開き、外の様子を伺う
奴らは撒いたはずだが、まさか、気づかれたか
「真選組か?」
俺の言葉に部下たちは神妙な面持ちになり窓の前に立っている部下は
焦ったような声を上げる
「か、桂さん!!あ、あれっ!」
その言葉に皆、外に逃げようと立ち上がるが窓の前に立っていた部下が
違うとでも言うように大きく両腕を振る
「ち、違います。真選組ではないようなんですが、あれは白夜叉殿では?!」
「なに?!」
早足でだが、音は立てずに
窓の方へと近寄ると見間違える筈もない
先程、洋風の店で見かけた奴の姿があった
桂は沖田の邪魔が入ったのを思い出し忌々しそうに顔を歪めるが
だが、と思い直す
「これは、またとないチャンスかもしれんな」
桂は部下に指示を飛ばし
下に見える銀時を見やる
「それにしても、相変わらずのようだな、銀時」
※
「こんなとこに本当にいるのかな?」
見るからに廃工場
建物の至る所にヒビははいってるし
そこらへんにまばらに雑草が生えてる
人気なんてものは全くと言っていいほどない
そんな場所にこの眼鏡の少年は出前の
丼を持ってここにいた
「指定された場所はあってる筈だけど」
ペラリとさっき大将に渡された
紙とここの住所を見比べながら確認していると後ろから間抜けな声が飛んできて
ピキッと眉間に皺が寄る
「早くせんか、まだ終わらぬのか?」
「ていうか、まだついてきてたのかよ!!」
「何をいうか、主のせいで余のペットが逃げたのを忘れたか」
「ていうか、アレ僕のせいじゃなくて
子どもたちが野球してたボールが飛んできてあんたがビックリしてペットのリード離したんでしょうっ?!」
そう、何を隠そう
この目の前の自称、王子の天人は
最初に目に入った僕のせいで
ペットが逃げたと騒ぎ立て
いくら事実を告げても全く耳を貸さずに
僕について回っている
「そうだったか?そんな細かい事はどうでもいい、さっさと探さんか」
「んなの知らないよ!!ったく、話し通じないなー」
大きな溜め息を1つ付き
その工場内に足を踏み入れる
「ごめん下さい、出前お持ちしました」
そう言いながら、部屋一つ一つ開けていくがまるで人の気配がない
そして、最後の一つのドアを開けようとした時
スッとキラリと光る何かが首元を
通る、それが何なのかわかったのは
背後に立つ人物が
何か言っている最中だった
「誰だ。貴様、なぜこんな所にいる」
「え!いや、あの、ぼ、僕は出前のバイトで!!!」
「出前?おい、それは本当か?」
「は、はい!」
「それじゃあ、あのおっさんは誰だ?」
「おっさん?」
後ろの人物が向いている方向を見ると
さっきのはた迷惑な自称王子の薄紫色をした人がとっ捕まっていた
てゆうか、あの人、まだついてきてたのか
「あー、その人は知らないですね」
「な、何を言うか!その眼鏡がここに入るというからついてきただけじゃぞ!!」
「怪しい奴らめっ!!
どうしましょうか?桂さん」
桂さんと呼ばれた髪の長い
僕に刀を向けていた人物は
直ぐに奥の部屋に隔離しておけと言い
出前だけ持っていった
そして、僕達は一旦、外に出ると
和室っぽい
何処かの部屋に連れてこられた
「ったく、最悪だよ。また、バイトクビだよ」
「おい、眼鏡。なんとかせえ。どうしてくれるんじゃ、ペロも見当たらんし今日は最悪じゃ」
「こんなことになったのもあんたのせいだよっ!」
こんな所で何時までいる訳にも行かないし、どうしよう
でも、あの人たち多分、攘夷浪士だ
下手したら殺されるし
さっきから耳をすませば
どうやらこの人たちは爆弾が何だかんだと言っている、何か危険なことをやらかそうとしてるのは明白
さっさと、逃げ出さないといけないのはわかってるけどどうすることもできずに途方にくれていると何処か奥の部屋で何かがあったようで、さっきより格段に騒がしい
少しだけ、襖を開ければ
見張り番もいない
今が逃げ出すチャンスだと
部屋を出ようと足を踏み出す
「待て。行くなら余も連れてゆけ」
「はぁぁあ!?何で、僕がそんなこと」
「主が巻き込んだんじゃ、それくらい当たり前のことじゃ」
「……ハァ。来るなら来るでしっかりとついてきて下さいよ。遅れたら置いていきますからね」
自称王子にそう言うと
そろりと足を忍ばせ部屋を出る
余程、何か急いでいるのか
攘夷浪士たちは手を縛ることもしなかった、廊下をしばらく歩き出口を探していたが、いっこうに出口は見つからない
あれ?これ、迷った?
そんな時
聞き覚えのある声が聞こえてきた
「こんな所に連れてきて、どういうつもりだヅラ」
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