アダルトコンテンツが含まれます。
18歳以上ですか?
- 文字サイズ:
- 行間:
- 背景色:
-
☆目立つ
-
やっぱりこのメンバーで歩くと目立つなぁ…
周りからの視線を感じながら歩く。
「あの茶髪の人すごいイケメン〜!」
「その横の眼鏡の人もめっちゃ綺麗な顔してるよ」
茶髪の人こと由真は、そんな言葉をうけて、眼鏡の人すなわち悠也を引き寄せ、耳元で何か囁いている。
その様子を見て騒ぐ通行人。
「あの子めっちゃ美人だね」
「だね。横の人は彼氏かな? 背高くてかっこいい〜」
こちらも騒がれております。
「王子たちと歩くと目立ってやんなっちゃうな」
「?」
横の結生にそう言葉をかけると、結生は頭に疑問符を浮かべた。
「俺おかしい事言った?」
「目立ってるの王子よりも、会長さんですよ」
「んなわけあるか」
「即答…」
「会長さんって男から見て、すごい魅力的みたいですね。すれ違う男性がみんな振り返ります」
……それは…
「結生くんを見てるんじゃないの?」
「僕が女顔だから?」
「というより、かわいいから」
「は?」
「怒った?」
は? って言ったきり俯いて黙ってしまったので、怒らせてしまったのかと思い、その顔をのぞき込むと……
「真っ赤だね」
「うるさいです! だって、好きな人にかわいいって言われたら……照れるっ…くそ、俺、かわいいって言われるの嫌いなはずなのに」
「……」
「なんですか」
「さっきも思ったんだけど、結生くんって自称はホントは“俺”なの?」
「あ、はい。でも、由真以外は皆先輩だし、ちゃんと敬語じゃなきゃって」
「由真も先輩だけどね」
…やっぱり由真を下に見てるな。この子。
「タメでいいよ。後輩がタメで話すからってキレるような奴らじゃないのはわかったでしょ」
「うん…わかった」
「よしよし」
そう言って頭を撫でてやると、結生は、真っ赤なまま嬉しそうに微笑んでくれた。
現在の設定
文字サイズ
行間
背景色
×
26 / 284