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「何それ、どういうこと?」
『俺もさ、最初はこいつら会話しねーな、って思ってたんだけど、そうじゃなくて遥人が露骨に彩ちゃんを避けてるんだよね』
「そうなんだ…」
『でさ、遥人って基本お人好しで人を避けるとかしない人間だから、彩ちゃんが悪いんじゃないかと思うからあまりいい感情は持てないんだよね』
「由真は、本当に先輩が好きだねぇ」
『お前ほどじゃねーよ』
「まあね。俺は何があっても先輩を好きでいる自信があるよ」
『今日あったばっかなのに?』
「うん…言いきれちゃうんだよね、不思議なことに」
そう言うと、由真はふっ、と笑うと呟いた。
『お前なら、遥人を救えるかもな』
「え?」
『きっと、頑固で、素直で、一途で、変態で、ドSで、真面目で、ねちっこいお前なら、遥人を救える。俺じゃあ救うことはできないからさ、頑張ってよ。結生』
由真の真面目なトーン久しぶりに聞いた。
先輩と長く付き合ってる分、先輩の抱える闇の深さも知っているのだろう。
それだけ、助けたいとも思う。
「言われなくてもそうするつもりだよ、兄貴」
『明日は竜巻でも起きるのかねぇ』
「うるさい! ほら、悠也さんが呼んでるぞ…」
『うん。…そだ、お前さ、遥人のこと名前で呼んでやれよ。アイツさ名前呼ばれるの大好きなんだよ……ちょ…待てって……』
そう言ったあと、携帯が落ちるような音がして、悠也さんが、由真に甘えている声が聞こえてきたので、ソッコー電話をきった。
名前か…
「はると、さん……」
…なんか違和感。
やっぱり、
「はると先輩……好き…絶対俺の物にしてみせる」
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