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どっちが彼氏だか
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頭がぼんやりする。
甘くて、激しいキスに身体だけでなく頭も支配されていく。
「ゆう…もっと、ちょーらい」
結生くんが離れた一瞬の間に思わず漏れた言葉に体が熱くなる。ヤバい…大勢いるのに…
「ふふっ…さすがドM…クラスメートの前で懇願しちゃうんだ」
「や、ちが……」
薄く形の良い唇が三日月に歪み、再び近づいてくる。
もう、これ以上されたら本気で支配されてしまう…!
「遥人! 1ミリたりとも動くなよ!!」
怪訝そうな顔をして振り返った結生くんの顔に机の端に手をおきながら由真が放った回し蹴りがヒット。
由真が体を捻りながら後方の床に着地し、支えにしていた机が倒れるのと、結生くんが倒れるのはほぼ同時だった。
「くそ…油断してたな…」
そう呟くと由真はこちらに手を伸ばした。
「弟が迷惑かけた。まさか、こうなるとは思ってなかった。悪い」
「いや、俺は…まあ、別に怒ってねぇけど、どういうこと?」
「俺も暴れたから、ここは騒がしい。生徒会室で話す。歩けるか? 俺は結生を運ばなきゃいけないから……無理なら悠也に肩借りて」
由真は、気絶している結生くんの方を抱えながら言う。
「いや、歩ける」
「よく…言うよ……震えてるよ?」
いつの間にか俺の横にいた悠也が心配そうに頭を撫でてくる。
「ごめん…脳が追いつかないんだ…でも、歩けるから、大丈夫。ありがとう」
野次馬を蹴散らしながら歩いていく由真と、その肩に担がれた結生くんの様子は、酷く違和感があった。
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