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長い口づけを終え、1度先輩と離れる。
「どうする? まだ、続けるか…ごろごろするだけにするか」
「んー、ちょっと休憩」
「そ、じゃあ、おいで」
横になって腕を広げると先輩は嬉しそうに腕の中に擦り寄ってくる。
猫みたい。
「結生、心臓バクバクしてる」
「そりゃあ、まあ…好き人がこんな近くにいるわけですし…」
「かわいい」
「どーも」
くすくすとわらう先輩の首元に目が行く。
「痛い?」
「いや、別には…痕になってる?」
「うん」
「そっか…包帯とか巻いてかないとね」
「先輩、あーいうことよくするんですか?」
「昔はね…でも自分の力ではなかなか死ねなかった。さっきも結生が本気にならなきゃ死ねも、死にかけることもできないっていやってほど知ってる」
「もう、ダメですよ。貴方のことは、俺しか殺しちゃダメです」
「わかった」
「そこで嬉しそうな顔しないでください。
あと、
生きててくれて、ありがとう」
やばい。声が震えた。格好悪い。
でも、それでも…
「貴方が生まれてきて、今の今まで生きて、俺と出会ってくれて…ありがとう。あなたのおかげで、俺…
人間に、なれました」
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