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マジすか(*)
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「へぇ…体格的には逆かと思ったけど」
「まあ、よく言われますけど…」
「君はさ、なんでハルが好きなの?」
「なんで、と言われても…」
一目見て、壊したいと思ったからですとか、親に言えるわけない。
「結生くんは、俺に一目惚れしたんだって」
「へぇ…」
「そんで、俺にふさわしい人間になるために、努力して、高校入学と同時に告白してくれた。俺、愛情とかには疎いからよく迷惑かけちゃうけど、結生くんに好きになってもらえて良かったと思ってるよ。
優しくて、強くて、あたたかいから」
「そうか、いい人に会えたわけだな」
「うん」
ああ、やばい。嬉しくて泣きそう。
「結生くん」
「あ、はい。何でしょうか」
「ハル…遥人は、愛情に飢えてるし人との…特に自分を愛してくれる人との接し方がよくわかってない。でも、心根の優しい素直なやつなのは、確かだ。どうか、この先もずっと…そばで愛してやってくれ」
「もちろんです。最初から…先輩が振り向いてくれる前から、そのつもりです」
「ありがとう」
柔らかく笑うハルキさん。
横に座る先輩も、ニコニコしてて、胸があたたかくなる。
周りのお客さんも、俺のところに来ては、先輩を泣かせるなよとかなんとか色々いいながら俺の頭をぐりぐりと撫でてくる。
良かった。こんなあたたかい場所が、先輩にはあって。
カランっ
「なんか、賑やかだね…なにごと?」
「ああ、ハルが恋人を連れてきたから」
「そう。それはいいことだ」
会話をしながら近づく見目麗しいその男性と、ハルキさんは、そのまま顔を近づけ、唇を触れ合わせた。
「!?」
「ああ、あの人は俺の義兄のマサトさん。別の言い方をすれば、ハルキさんの恋人で養子」
先輩が解説をする間も2人はねっとりとキスをかわす。
「ちなみにどちらが攻めで?」
「マサトさん」
まじでっか。
とろけた顔のハルキさんを見ながら、俺は呆然とするしかなかった。
それと同時に更に、先輩誕生の謎が深まった。
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