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「『あぁ!どうして…どうして私を置いて行ってしまうの!……私にはあなたしか居ないのに…これから、どうやって生きて行けと言うの?…(グスッ』」
「『顔を上げて。葉留佳。ごめんね。本当にごめん。僕だって葉留佳を置いて行くのは辛いよ。だけど、もう行かなくちゃ。ねぇ、最後に僕に笑って見せて。僕の愛しいその顔を。』」
「『行かないで…起きてよ…ねえ眼を開けて!』」
「『居るよ、葉留佳。僕はここに居る!ねえお願いだよ…そっか…もう僕の声は届かないんだね…。さようなら。僕の愛しい人。』」
「『そうして恋人同士は離れ離れになってしまいました…。』」
「すごーーーーい!!!何かやってたの?2人とも。」
「オレ的には何もやってないです。」
「僕も…」
「嘘⁉︎それでこんなに上手いの⁉︎みんな拍手!!」
僕らはあの後、うがいして発声してうがいして台本読みをやったんだけど、同じ名前だからって言って入った役がまさかの女で、しかも超初めましての人と息ぴったりで、天空までみんなと一緒になって拍手している。
「君上手いね。オレ的には、なんかやってると思ってた。」
「こちらこそ同じですよ。僕、如月悠って言います。」
「オレは柳田隼人。敬語は無しな。よろしく。」
「よろしく。」
すると先輩がビックリした様に僕らを見て言った。
「え⁉︎2人とも初めましてなの⁉︎それでそんなに息が合ってるのはすごいよ!もう是非入って!!」
「はい!オレはそのつもりです。」
「僕も、結構楽しかったので多分入ると思います。」
「本当に⁉︎ありがう✨✨」
なんかその後はわいわいなっちゃって終わりだった。
その帰り、天空が「悠は女役もできるね」なんてルンルンしながら言うからビックリして否定したけど、結構良いかもなとか少し考えてしまう。
隼人くんも楽しい人みたいだったし、きっと充実すると思う。
きっと余計な事考えないで済むから。
空はもう雲が晴れ、夕日に紅く染まっていた。
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