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放課後と再会 09歩
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僕は目線を楢崎さんからココアに戻して、また飲み始めた。
なんとなく居心地が悪くなって、ココアに集中していたら全部飲み終わってしまった。
だからマグカップをベッドの側のテーブルに置いた。
楢崎さんはもう飲んでしまっていたらしく、楢崎さんの分のコップが置いてあった。
「はぁ…。お前結構病んでるのな」
「病んでない時なんかありませんよ」
「お前がそんな性格なのは良く分かんねえけど、あんまり溜め込むなよ」
”溜め込むな”
その言葉は僕が嫌いな言葉。
それを聞いて苛立ってしまう。
「……なって……いい…か」
「は?……うおっ」
楢崎さんの首元を掴んで僕は言う。
「溜め込むなってどうしたらいいんですか?!みんな簡単にそう言うけど分からないんですよ!!」
「………」
「吐き出したら吐き出したで、扱い方が変わるんだろ!!そうなる位なら僕は一人で溜め込んでいるほうがいいんだ!!」
荒くなった呼吸をしながら、冷めた目で楢崎さんを睨む。
「…それだけか?」
楢崎さんは動揺も何もせず、掴まれた首元を離そうともせず、ただ俺を見つめている。
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