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本当はしたいこと 06歩
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楢崎さんの家に着いた。
「ただいま」
「おじゃましま〜す」
ふらふらしているから壁に手をつけばいいんだけど、楢崎さんにくっついたまま移動する。
居酒屋を出てからここまでずっとそうして帰ってきて、周りから見れば男同士がいちゃいちゃしながら歩いているように見えたんだと思う。すごく視線を感じた。
それでも楢崎さんはくっついた僕を離しはしなかった。それが今の僕には嬉しいことだった。
酔うと人にくっつきたくなる。
酔ったときの行動とかが普段その人が我慢していることとか言われたりするけど、僕の場合はそれが当てはまる。
本当は人にくっついていたい。みんなが「汚いから触るな」と言うから触れないだけ。
それを知ってか知らずか、楢崎さんは家の中でも僕を離すことはしなかった。
「風呂はもう溜まるから先に入ってこい」
「それは〜申し訳ないので〜僕は次でいいです〜!」
「なんなら一緒に入るか?」
ニヤッと意地悪く笑う楢崎さん。
僕が断ると思ってそんな顔をしているんだと思う。
だけど、素面ではない。今、僕は酔っている。
僕は楢崎さんに抱きつき、見上げた。
「一緒に入りま〜す」
そう言う僕に楢崎さんは驚いた顔をした。
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