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好きなチョコレート 02歩
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部屋もだけど、戸棚を開けて改めて思ったのは、楢崎さんは綺麗好き。
一人暮らしの社会人男性はそういうイメージがなかったから、意外だった。
「よし。出来た」
一時間かけて作ったのは、丼にご飯を入れ、その上にレタス、ベーコン、卵を乗せたものと、卵とわかめのスープ。
ここのキッチンはカウンターキッチンだから、カウンターで食べるのかテーブルで食べるのかよく分からなかったけど、取り敢えずテーブルに置いて待っていった。
僕はテーブルにそれらを並べて、楢崎さんを起こした。
「おはようございます。ご飯できました」
肩をトントンと軽く叩くと、楢崎さんはゆっくり瞬きをして起きた。
「ふぁ…。おはよう。おっ、美味そう…」
欠伸をしながらのんびり洗面所に行く楢崎さんを見送った。
普段はキリッとしてる人だと思うんだけど、家にいるときまではそうではないらしい。
楢崎さんは優しい。
初めは楢崎さんの存在自体が怖かったんだけど、今はそうでもない。
ただ僕なんかに優しくする変な人という存在。
そして、温かい存在。
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