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異なる安心感 02歩
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飲み物をみんな注いできて、ミーティングが始まった。
ミーティングは毎回、何か変わったことはあるか、不平不満はないか、この二つを聞かれるから、みんな前もって考えてくる。
まあ、みんな大体ない。今回もそうだった。
だから、いつも通り飲み物を飲みながら楽しく話して終わると思っていた。
でも今日は違った。
しばらく話していて、あと少しで出ないと、今日シフトが入っている山田さんと筒原さんが間に合わなくなる時間だった。
突然、店長が口を開いた。
「今日は、最後に大切な話がある」
なんだか暗い店長をみんなで見つめた。
「俺、来月…三月から、本社に移ることになったんだ」
「………」
みんな驚いて言葉が出なかった。
だって、いい店長だったんだ。若くて年は近いけど、頼れるし、職場の雰囲気をいい状態で保てるように、こうやってミーティングをしたりしていた。
そんな店長がいなくなるのなんて嫌だった。
「今までありがとう。あと一ヶ月あるから、よろしくな」
「はい…」
「報告終わり!もうそろそろお開きとするか」
店長の無理に明るくした一声で、ミーティングはお開きになった。
みんなは特に会話なく、沈んだ気持ちで家に帰った。
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