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昔の悠希
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お父さんが家を出てから約1年が経った日、お父さんが病気で亡くなったと知らせがあった。
僕もお母さんも葬式には行かなかったけど、僕もお母さんも泣いた。
あんなお父さんをお父さんと思うことはできない。
だけど、お母さんが泣いているのを見ると、僕も泣けてきた。
お父さんが家から出て行ったりしなければお父さんは生きていたかもしれない。そう思った…。
この日、またお母さんは変わってしまった。
「お前は何をした?」
「…ぼ、僕は……。」
「誰のせいなの……?」
「…僕のせいです。」
お母さんは人格が変わったように思えた。
僕の名前を一度も呼ばなくなった代わりに僕への暴力が酷くなった。
学校に行く前に暴力。学校から帰ってきたら暴力。まともにご飯も食べさせてもらえなかった。
それでも学校では笑顔で…。
まともにご飯を食べられるのは昼くらい…。
バイトをして、コンビニでおにぎりを買って……。
そんな日々が続いた。
もうこの頃には僕の人間恐怖症は始まっていたんだ……。
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