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魁斗の決断
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倒れる……と思ったけど、倒れてない?
どこにも痛みが走ってこなかった。
「あっぶねー…。」
誰かが何か言っている。
聞いたことのある声……。誰だろう?
「大丈夫か?」
薄っすらと瞼に力を入れて目を開く……。
そこには、やはり見覚えのある顔があった……。
「…空野…さん……。」
力のない声で僕はその名前を呼んだ。
すると「大丈夫か!?」って返事が返ってくる……。
その後に、僕の身体が浮いて空野さんに抱きかかえられる。
スタスタとどこかに向かう空野さん。
怖い……。
どこに連れて行かれるのか、不安で怖い……。
空野さんはそんな人じゃないって分かってるはずなのに、何で身体が震えるんだろう?
何で怖いって思うんだろう?
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