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☆ホワイトデー☆ 1~愁&咲~
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咲からのバレンタインのお返しは、どうしようかと悩んでいた。
そこに、颯人からの誘いを受けた。
「愁、一緒にクッキー作ろう」
「ありがとう、颯人」
(クッキーか。颯人が教えてくれるなら、出来そうかな)
親友の助け船に、感謝をした。
そして、当日。
クッキーを焼く為に、食堂へと行った。
教えてもらうのに『遅刻した』は無いと思い、颯人よりも早く来た。
「気合い入っているね」
そんな事を、颯人が言われてしまう。
(早く来たのは咲から色々な事をもらっているから、少しでも返すことが出来たら良いな、と思ったのもあるんだよね…)
「料理が初めてだから…不安しかないよ」
「大丈夫だよ」
颯人に言われた。
そんな颯人も、婚約者の茉莉の為にクッキーを焼こうとしている。
口では『面倒くさい』と言っているが、茉莉を大切に思っているのはわかっているから、颯人なりの照れ隠しなのかなと思っていた。
「さて、始めるか」
「そうだね」
目の前のボウルは、ピンク色をしていた。
普段の愁なら、白黒しか見えない。
愁は、病気でもないのに色が見えない。
だから、料理には適していない。
運命の人、咲を見つけるためのかけがえのない力。
愁は、この特殊な力に感謝をしていた。
「咲から、何か借りてきた?」
怪我をしないために、颯人が事前に愁に言っていた。
咲が来るまで、身代わりの物を用意するように言っていた。
「うん、ボールペン」
「…愁、もっとこう…他にあったよね?」
「え?でも授業中、ずっと触る物だし…」
「…なんか違う」
(う~ん、いつも触っているのって言われたからボールペンにしたんだけどなぁ)
「ま、いっか。じゃあ始めよう」
咲が来るまで、クッキー作りが始まった。
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