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☆ホワイトデー☆3~愁&咲~
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2人が音のなった方を見ると、奈都がスマホで2人を撮っていた。
「…奈都?」
「気にしないで、続けて」
こちらを見ないで、スマホを操作している。
「続けてって…何を?」
颯人が呆れながら聞く。
愁も気になっていたことを聞いた。
「奈都…咲は?」
(今日は、奈都と一緒にいるって言っていたけど…)
そう言うと、咲が奈都の後ろからひょこっと現れた。
「…」
「咲」
愁は、ホッとした顔をする。
(良かった!)
体勢を崩した颯人の身体を、元に戻した。
「…おいで」
いつも通りに、腕を広げた。
咲は恥ずかしがりながらも近づき腕の中に入った。
「咲は、どうだった?」
頭を撫でながら聞く。
咲が申し訳なさそうに答えた。
「みんな、お返し入らないって言ったのにくれて…。それに天ちゃんと、なっちゃん先輩が助けてくれたから」
「うん」
先月のバレンタイン企画で、咲から全校生徒にチョコを渡した。
市販品にも関わらず、みんなが喜んでいた。
『お返し』という事を考えていなかったので、ホワイトデーはイベント自体しない…と言っていた。
が、『どうしても!』という人達に、咲が朝から対応するという形にした。
当初は愁も隣にいると言っていたが、颯人と奈都から『姫の本命が隣にいたら、テンション下がるだろ?!』と言われ、護衛役の天と奈都で対応した。
「僕…颯人先輩ならいいよ?愁の事を大事にしてくれそうだから」
(え?)
「…何の話?」
愁が困惑した顔をしながら、首を傾けた。
咲が真剣な顔で言うから、颯人が笑った。
「ちょっと、咲。それは無いって!」
お腹を抱えて笑う颯人に、奈都が言う。
「いや、信じる人はいるだろ?」
「誰だよ、そんな馬鹿は」
その言葉に、奈都が笑う。
「颯人の未来の旦那」
「茉莉?冗談でしょ?」
「そろそろ来るかな」
「…え?」
バタバタバタッと、足音が近づいてきた。
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