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☆ホワイトデー☆ 6~愁&咲~
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慌てて出ていった奈都を見て、咲が愁に聞いた。
「『先生』??」
「うん、奈都の憧れの人」
咲に選ぶようにクッキーの型抜きを並べて、愁は言った。
「昔、助けてもらった人が拓馬先生だったんだって」
「わー!そうだったんだ」
咲は、クマの型抜きを手に取ってクッキーに押し当てた。
それをクッキングシートの上に並べる。
愁の手の上には、桜の形のクッキーが出来ていた。
「愁、一緒に作るのって楽しいね!」
「やっぱり、咲が側にいてくれた方が良いよ。物を貸してもらっても、寂しかった」
「っ!えっと…!」
(わ~っ!恥ずかしいよ)
ストレートに想いを言われて咲は恥ずかしくなり、周りをキョロキョロしてしまう。
颯人のクッキー生地を見ると、愁が作ったクッキーの生地と違う色をしていた。
「あれ?颯人先輩のクッキーの色が、違いますね?」
咲が颯人に聞く。
「ラング・ド・シャを作ってるからね。黄身を使わないクッキーだよ」
(んーと)
「白っぽいサクサクしたのですよね」
「そうそう。おみやげでチョコをサンドしている、よくあるヤツ」
「黄身を使わないクッキーだったんだ、知らなかった…」
「咲、1回まとめるから貸して」
くりぬいたクッキー生地をひとまとめにして、再度平らに伸ばした。
ハートの形の型抜きを使い、最後まで抜き終わった。
タイミング良く、颯人が聞いてきた。
「愁、そっちは?出来た?」
「出来たよ」
愁が、鉄板に並べてたクッキーをオーブンに入れた。
そしたら食堂の扉から、ボサボサの頭が見えた。
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