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☆ホワイトデー☆ 13~愁&咲~
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驚いた声がして、抱きついたまま首だけを入り口に向けた。
「あら~っ!お邪魔しちゃったわね!!」
松子だった。
「そ、そ、そ、そんな事ありません!」
咲は驚いて、シャキーンと身体が真っ直ぐになる。
「若いって良いわね~」
「続けて、続けて」
あとから、竹子と梅子も入ってきた。
スッと、愁が咲から離れた。
「場所を提供して頂いて、ありがとうございました」
「いいのよ!愁くん」
愁の体温が感じられなくなり少し寂しくなるが、抱き合っている姿を見られるのは恥ずかしい。
咲は目線を泳がせる。
(あ…そうだ!)
目の前の、クッキーが入ったラッピングを持った。
「良かったら、どうぞ」
松子と竹子と梅子の3人分を、それぞれに渡した。
「やだ、いいの?」
「私達に?」
「はい、2人で作ったクッキーです」
「2人で、お世話になった人に配ろうって話し合ったんです」
その言葉に、3人は嬉しそうに笑った。
「「「ありがとうね!!」」」
喜んでいる姿を見て、こっちが嬉しくて仕方ない。
家族の様に優しく、時には厳しく生徒達の事を思ってくれている3人に生徒の代表として、お礼がしたかった。
それを愁に言ったら快く相談に乗ってくれて、今回のホワイトデーに繋がったのだった。
「喜んでくれたね」
そんな咲を見て、愁が咲の頭を撫でた。
「そうだね!」
嬉しそうに喜んでくれる3人を見て、愁と顔を見合わせて微笑みあった。
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