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3日目 6
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休憩を終えて、咲は愁に勉強を教えてもらう。
颯人と茉莉は、各部活の詳細を聞きに出ていった。
「xとyについて…」
愁の顔が近く感じる。
咲は、心臓がバクバクしていた。
(説明してくれているだけで?)
収まらない鼓動に驚く。
(愁先輩に対して、心臓が速くなるなんて…)
さっきの颯人と茉莉が付き合っている話を、聞いたからだろうか?
(好き?)
ドッキンと、より一層強く心臓が波打った瞬間…
「咲?」
愁が声をかけた。
「は、はい!」
慌てて返事をする。
「わかりづらい、かな?」
愁は反応のない事に不安になっていた。
「いえっ!わかりやすいです」
お世辞ではなく、愁の教え方が上手だった。
(愁先輩は、真剣に教えてくれているのに!)
「あの…これなんですけど、ちょっとわからなくて」
申し訳がないが、話を変えた。
(ごめんなさい、今度はちゃんと聞きます…)
…こう思って取り組んだ勉強は、すごく進んだ。
「…もう、こんな時間だね」
愁は顔を上げて時計を見た。
「あ、5時30分過ぎてますね」
あっという間だった。
6時になると夕飯になる。
「1回、寮に戻るよね」
「あ、はい」
「送るよ」
愁は席を立った。
(もう少しだけ、一緒にいられる!)
嬉しくなり、咲も立ち上がった。
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