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4日目 7
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咲の唇に、冷たい感触が触れた。
咲は、心と身体が満たされていく。
愁は唇を離して、咲を見た。
「咲、好きです」
胸が熱くなる。
「…でも、これ以上咲を傷つけたくない」
「…」
咲が口を開こうとした瞬間、天に遮られた。
「…それが、会長の出した答えですか」
天が言っている意味が解らなかった。
(…何?)
そう思った瞬間、救急隊員が来た。
「怪我をしている人は、どこですか?!」
茉莉が答えた。
「こっちです!お願いします」
愁は、すぐに隊員に抱き抱えられた。
茉莉が颯人に言った。
「…颯人、悪いけど愁に付き添ってあげて。俺はこの2人から話を聞いてから、すぐに行くから」
「わかった」
颯人はそのまま、愁の付き添いで病院に行った。
「…高城、悪いけど咲をよろしく」
茉莉は咲を襲った生徒を立たせながら、天に言った。
「わかりました…咲、行くぞ」
天は咲に言った。
「僕も…」
(愁の側に…)
愁が心配で付いて行きたいが、天に遮られた。
「咲は寮に帰るんだ」
「でも…」
「咲が行っても、何も出来ないだろ」
その通りだけど、咲は天の言い方に引っ掛かった。
「天ちゃん…」
手を強く引っ張られる。
さっきの拘束よりは痛くないが、何か変だ。
「ねぇ、天ちゃんってば!」
しかし天は無言のまま、寮へと向かった。
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