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7日目 4
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20分は軽く過ぎた後に、生徒会室に戻った。
茉莉は颯人が作ったスーツを着て、髪もセットが終わっている。
いつもの茉莉の色気が、数倍UPしていてキラキラしていてカッコイイ。
「遅いっ」
颯人が、満足しながら言った。
「何が悲しくて、主役じゃない茉莉を着飾る時間がたっぷりあるんだよ」
言っている事にトゲはあるが、顔を見ると着飾った茉莉を見て嬉しそうにしていた。
「颯人先輩、ごめんなさい!」
咲は謝り、続いて愁も謝った。
「ごめん…」
愁は茉莉を見ながら、更に言った。
「でも、茉莉先生への愛情がすごく伝わる」
「だろ?颯人が俺の事、大好き過ぎるのわかるだろ!?」
茉莉が嬉しそうに笑っていた。
「っ!!いいから、愁は支度しろ!」
颯人は顔を赤くしながら、愁にスーツを渡した。
愁は受け取り、奥へと着替えに行った。
「咲は愁が終わったら、準備するから」
「はい!」
颯人はスマホで茉莉に向けて、写真を写していた。
「茉莉…待ち受けにしてあげるから、ちゃんと立って」
「待ち受けにしてあげるって…待ち受けにしたいんだろ?」
「…俺は、しなくてもいいけど」
「さっきの、可愛いかった颯人はどこ行ったの?ツンデレだな、本当」
茉莉が笑いながら言った。
茉莉の言葉に颯人はツーンとしながら、スマホのカメラで何枚も写していた。
「咲も愁のスーツ姿、待ち受けにしたら?」
颯人が言った。
「お、いいんじゃない?で、愁の待ち受けが咲のドレス姿」
「愁、嫌がらないでしょうか…?」
スマホの待ち受けにはしたいけど、愁に嫌だと言われたらすごく悲しい。
「恋人に頼まれて嫌がらないでしょ。ねぇ、愁?」
わざと大きな声を出す茉莉に、奥で着替え終わった愁がこっちに戻ってきた。
「…俺に写す価値が有るかは、わからないけどね」
困った顔をしながら、白いスーツ姿の愁が近くに来た。
「~っ!!」
茉莉のスーツもカッコ良かったが、咲には愁のスーツ姿が一番カッコイイと思ってしまった。
颯人が、恋人をスマホで撮る気持ちがわかる。
「…変、かな?」
咲が喋ってくれないので、愁は不安がった。
「いいえ!カッコイイです!!」
ハッとして、咲が大きな声を出す。
「そう…かな?」
愁が照れながら、頬を人差し指で掻いた。
「愁、髪もセットするから座って」
颯人が目の前の椅子を指差した。
「颯人、ありがとう。…よろしくお願いします」
ワックスを手に取り、髪全体に馴染ませて指と指の間に、愁の髪を流れるように鋤いていく。
いつもと違った髪型になる愁を見て、咲は胸が高鳴った。
「咲、撮影しなくてもいいのか?」
ボーっとしながら見ていると、茉莉が言った。
「あっ、はい!撮影します!!壁紙!」
言っている事が、めちゃくちゃだった。
「ははっ…恥ずかしいけどね」
愁は恥ずかしいと言いながらも、咲に顔を向けて撮ってもらった。
「俺も、自分の作品を撮る」
颯人も愁にスマホを向けた。
「颯人、愁を撮っても壁紙にするなよ」
茉莉が、嫉妬しているのがわかる。
「何で愁を、壁紙にしなくちゃいけないんだよ…」
颯人は、ため息をついた。
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