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Act.6 腹痛
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「はい、ここが覗き穴ね」
実際にこんな事があるのですか?僕が知らないだけでしょうか?世の中不思議で一杯ですね。人のセックスを覗いて、それで僕が自分慰めるって……。
……それが誰かの需要になるのはもっと驚きです。?
大丈夫、最終的には犯されて終わるからって、監督に言われましたが全く大丈夫な気がしません。そして、さらには現場には約束の香月さんが……いません。あれ?どうしたのでしょうか。
代わりにあの香月さんに似ている外国の方と……あれ?あそこにいるのは征木さんです。嫌な予感がします……って言うより嫌な予感しかしませんっ!
「監督…あの、お腹の調子が……それで帰りたいんですけれど……」
多分、無理ですよね。この監督さん強引さが売りのようなものですし。
「大丈夫だよ、腹痛なんて突っ込んでもらえば治るって!」
肩をばんっとたたかれました。いえ、あのこの前中出しされて、お腹下しました。僕は結構繊細なんです。この空気感、やっぱり帰れませんよね?無理ですよね……。
それで、誰が誰とどうなるのでしょうか。えっと覗く役ってやっぱり僕ですよね。
それとも覗かれる方ですか?
お願いですから、喘ぎ声以外の指示をしっかり台本に書いてください。そもそも「アッハァン」なんて誰も言わないですからね。
……もしかして、そんな声出してしまっているのでしょうか?
そう言えば、人のえっちなシーンを見るのって初めてかもしれません。あ、初めてです。間違いありません。まずは自宅AVが先だと思うのですが、本物が先って……更にそれが大学の先輩ってどうなんでしょうか?
「この前、勝手に帰っちゃったでしょ、待っててって言ったのに」
いきなり柾木さんに声をかけられてドキッとしました。
「あの、撮影があって……」
「監督から聞いたよ。あれ見せてもらったけど可愛いいよね、今日はよろしくね。監督に無理にお願いして将生に来てもらったんだ」
えっと、僕はいつから呼び捨てになったのでしょうか。
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