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Act.12 タンポポ
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「オーラって……面白いこと言うね。じゃあ、撮影始めるけど、良いかな?」
「はっ、はい!……あの、僕は…どうすればいいのでしょうか?」
「あれ?スチールは初めて?」
初めても何も……この業界ではぴかぴかの新人です。
「お兄さん……」
「あ、オミでいいから。ん?お兄さんって……言われてもピンとこないな。で、ユズと付き合ってるの?恋人同士なのかな」
クスクスと笑いながら言われました。変な勘の良さも双子のしるしでしょうか。
「えっ!ち、違います」
まだ、違うと思うのですが、違いますよね…多分。
「へえ、ユズは髄分とご執心だったけど……そう、ユズのもんじゃないのか」
あれ?何か、オミさんの目つきが変わってきているような気がしますが。
「ま…いいか。いくつかパターン撮りたいんだけど」
背中に薔薇背負って笑顔を振りまいていますね。香月さんと同じ顔に見つめられて、変な気持ちになってきました。ついウットリ眺めてしまいました。
「……将生って、そんな顔もするんだ」
ああ、よく聞くと声も全く同じです。何だか、嬉しくなって来ました。
「そのままカメラ見つめてくれる?少しカメラに慣れてもらうだけだから……」
カシャッ、カシャッとシャッター音が響く。
「将生…上手…いい子だね……」
香月さんと同じ声で、いつものように褒められて、何故かキュンとしてしまいました。
「たんぽぽみたいな素朴で、優しいイメージの子だと思ってたのに。やれやれ、これじゃあ、ユズがやられるはずだわ……」
何の事でしょう?
「さて、これから本番、服脱いでこっち来て……」
ああ、そうでした。今日はお仕事でした。
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