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Act.12 ポインセチア
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真っ赤なサテンの布が滝のように、ついたてから床に垂れ下げられています。
まるで赤い滝が流れていて、紅い波紋が広がっているようです。綺麗ですね。
「んー?どうするかなあ……」
考え込むオミさんはカッコいいです。
……あれ?僕は女性が好きな……はずだったような気がするのですが……。
そういえば今まで、彼女ができたと騒ぐ級友に羨ましいなと言ったことはありまますよ、ありますが……。
自分が誰か好きになった事はありましたっけ?
……えっ!あ……僕の初恋は香月さんのようです。
そうですが、あまりにも強烈過ぎて気が付かなかったようですが、これが初恋ですね。
「んーー、少し待ってて。監督と話してくる」
ぼんやりとそんなことを考えていたら、オミさんが出ていきました。
どうしたのでしょう?
あれ?監督を連れて戻ってきました。
監督とオミさんが二人して、さっき撮った写真の確認をして何か話しています。
「……確かに。よし、電話かけてくる」
そう言って監督は出て行きました。
えっと、僕はどうすれば良いんでしょう?
「……もったいないくらいの素材だからね」
素材?何のことでしょうか。
起こっている事態が把握できず困っていると、がたがたと大きな音がしてドアが開きました。
そして開いたドアから勢いよく香月さんが部屋に飛び込んできました。
「駄目だから、カレンダーとか!絶対反対!」
……え、カレンダー?
……何のことでしょうか?
「この赤い布の上に立った将生見て、この子しかないって思ったんだ。もうポインセチア手配中!ユズは黙ってろ!」
オミさん!……何のことですか?
僕はまた蚊帳の外でしょうか?
僕はどこまで流されていけば終点にたどり着けるのでしょうか???
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