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Act.13 塩と砂糖
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「兄貴、いい加減にしろよ……将生は兄貴とは付き合わないから」
「ユズには関係ないだろ。そもそも先だとか後だとか、順番性じゃないしな。常に可愛い子ってのは誰かのもんなの。順番待ちしてたら永遠に自分の番なんて来ないよ」
「でも俺のに手を出すなって……」
「仕方ないじやん、俺達は好みも丸被りなんだから。
「将生、もう帰ろう。これじゃぁ埒が明かない。じゃ、兄貴またな」
「何?いつから俺に対してそんな塩対応になったわけ?」
塩対応???それって何でしょう?まだ食べ物の話なのでしょうか?
「ユズは前はもっと俺に甘かったよな。」
なあるほど。甘いの逆で、しょっぱい塩対応。じゃあ甘いのは砂糖?砂糖対応?
独りでぷつぷつ言ってたら。香月さんがプッと吹き出しました。
「将生、やっぱり天然……可愛い。砂糖対応なんて言葉は無いからね」
そう言って今日一番の微笑みでこっちを見てます。あ、いえ……別に笑っていただければそれで光栄です。でも天然って褒め言葉でしたか?
いい加減、裸はまずいですよね。あれ?何か……何かを忘れている気がしています。
んと、あれ?そう言えば今日は、もともとカレンダーの撮影で呼ばれたわけじやなかった気がしていますが。
「あ、パッケージ……」
思い出しました、カレンダーはおまけでした。
「あ、そうだった!」
オミさんも大切な仕事を思い出したようです。
「何?これからまた撮るの?さっきの中から使えそうなの選べは良いだろ。」
不服そうな香月さんをオミさんが睨んでいます。あ、仕事の時の香月さんの顔と同じです。
「いい加減な仕事はしない、お前もプロならわかるだろ。とりあえずここからは出てもらおう」
えっ?さっきまで一緒でしたよね。香月さん出てったら僕はオミさんと二人っきりですよね。
多少不安は残りますが、プロと言うその台詞信じてみましょう。
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