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Act.13 ハチミツ
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「えっと……」
香月さんが出ていくと途端に心細くなりました。
オミさん真剣な目ですからお仕事モードなんですね。きっと。
「将生、ちょっとこっち来て」
そういわれてドキッとしました。やなり双子って同じ声。呼び捨てにされて、香月さんにいつも呼ばれているのと同じだと思ってしまいます。
「これで、やっと二人っきりだね」
微笑むオミさんは、なぜか……、なぜか色っぽいですね。あれ?でも…え?そういう展開ですか?
そんなわけないですよね?お仕事ですよね。だから人払いしたんですよね?
「ユズがいたんじゃね、保護者つきだよね。少しはお楽しみも必要だし、遊びも必要だよねえ」
えっ?楽しむって?遊ぶって……
何を楽しめばいいのでしょうか。
香月さんは保護者じゃなくて、好きな……。あれ?僕はいつから香月さんのことが好きなのでしょう?何だか順番いろいろ間違ってるようですし。
真剣に考えていたら、オミさんにつつっと、腰を撫でられて身体がビクンと反応してしまいました。
「んと…とりあえず……」
オミさんが周りを見回しています。
え!?ええっ?やっぱりそうなんですか?
ど、どうしましよう。これはきっぱり断るべきですね。振り返るとオミさんが全力で俺に甘い笑顔を向けて来ます。あの顔は香月さんです。ドキドキしちゃう。
「将生、おいで。ここに座って」
大変です、どうしましょうあの笑顔同じですが別物なんですよね。言われた通り、ベッドに腰掛けながらどう反応していいのかおろおろしてしまいます。
「さっきみたいな、甘えた顔。溶けそうな顔見せてくれる?その顔でカメラ見上げてみようか」
「えっ?写真撮るんですか?」
「もちろん……ん?あれ?将生、何か違う事期待してた?ふーん、そうか。じゃあ後でね」
「ち、違いますっ!」
「真っ赤になって可愛いね、将生って甘いハチミツ入りのホットミルクみたい。後で味見させてね」
軽く頬にチュッと口づけられました。そんなオミさんのキスもちょっと甘いんですね。
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