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自己紹介
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担任は50代くらいの頭バーコードのオッさん、
出席簿を片手に挨拶を始めた。
皆さんも楽しい高校生活を云々…
までは聞こえていた。やはり目は彼に釘付けである。
入学式もそうだった…彼を見てただけ
入学式はこの直後にあったのだが校長の話なんぞ覚えていない。
つぎの日…
ぼーっとしていたが、先生の声が(これだけ)鮮明に聞こえた。
「じゃー出席番号一番から自己紹介してけー」
えぇぇぇえ…!?
なんて悲痛の声も聞こえた。
きた!っと思ってたのは俺だけか…?
自己紹介は大切なもので、中学生の頃の同級生が少ない今、自己紹介は自分の第一印象を決める大事なものなのだ。ここでミスった事を言ったり、暗い奴とか思われたら終わりだ。
(…どうしようかここは草食系優男を演じて、女子の高感度を上げるかでも、引き付けたいのは彼なんだよなぁ…
くっ、ここはドS系王子様を演じるか、うーむ…ああぁぁ!どうするどうする…!もうここは、自然体風にして作り笑いをっ、!!)
「次ー」
「、!はい」
席を立った。
視線が集まるのがわかる。
「九ノ瀬七海です。趣味は(性的な意味で)ペットと遊ぶこと。誕生日は12月19日です。好きな食べ物はタルト、よろしくお願いします!」
ニコッ(爽やか)
…
キュン…?(女子達)
…あ、?れ??
なんか違う気がする。
......................................................
自分のあと数人が言い終わると待ちわびた彼の番になった。
「千歳要です」
カタッ
名前を言って、はい、着席。
みんな口をあんぐり開けてます。
名前だけはクラスメイトへの自己紹介と言えるのだろうか。
「…え、あーじゃあ次」
バーコード先生もスルーかよ…
そして俺は何か悪寒を感じるのだった。
「…千歳、要か、」
誰にも聞こえないように小声でボソッと呟いた。
やはりこの苗字をどこかで聞いたことがある気がするのだ。
暫く考えていると後ろから、
「な、な、み、くん♪」
…
と、クラスの清楚系ビッチっぽい女が話しかけてきた。
そしてすかさず爽やか笑顔で
「どうしたの?深乃ちゃん、であってる?」
と、対応する。めんどくさい事になってきた。
「すごーぉい!えー、今の自己紹介でおぼえてくれたのぉ?みのうれしぃー♡」
「あー、うん」
若干目をそらしつつ答える。
…誰かヘルプ。
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