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breaking dawn 〜要過去編〜
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出来る限り早くシャワーを浴びたかったから、取り敢えず一番近かったラブホに入った。
自分の容姿はあまり気にされなかったらしい。
まぁ実質この1年で大人びたとは自分でも思うが。
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サァァァァァァァー…
部屋に入ってすぐに俺はシャワールームに入った。
やはりお湯を浴びると落ち着く。
その時つぅっと水とは違う、一際目立つ感触がした。
彼らの出したのが垂れてきている。
自分の双丘から腿へと伝わる生々しい肌を這う様な感触が自分が犯されたことを表していた。
(俺はきっともうあの頃みたいに純粋ではいられないんだな…)
どこかそう思ってしまう。自分で思ったのにだんだん悲しくなってくる。
あんなに痛くて、気持ちよくて、おかしくなって…
クセになりそうだった。
兄が自殺なんて図ったのはやっぱりこの快楽に溺れた上、相手に捨てられたから?金を搾り取られたから?
だから自殺なんてしてしまったのだろうか…
様々な思いが脳内を張り詰めるが、やはり九ノ瀬の存在が消えない。九ノ瀬に対する憎悪がより一層強くなる。
(っ…やっぱりあいつが…)
俺はやはり九ノ瀬に復讐をしなきゃ。兄を殺した罪を、
俺が…。
暫くして引っ越すことになった。
兄が死んだ家にずっと住んでいると言うと気分が悪いから
元の家から少し離れた、白い壁の家。
それからは情報収集しまくった。
復讐するためには、近づかなければならない。
彼と繋がるバスケ部のメンバーを探し、彼のチームメイトを当たり…そして、彼の受験する学校を探し当てた。
......................................................
四月某日
彼の入学予定の高校に入った俺は集合時刻までの時間を持て余していた。
ブラブラしていると校舎裏まで来てしまった。
視界に飛び込んだのは満開の桜。
透き通るような薄いピンクが一面に広がっていて、まるで夢の中のようだった。
「綺麗…」
俺は暫く目を奪われたまま、動けなくなっていた。
綺麗な薄ピンク色の花びらがふわりふわりと宙を舞っている。
心の中で兄に話しかけるように呟く。
(にぃ、俺高校生になったよ…)
自分の高校生になった姿を見てもらいたかった。
兄への思いが巡る。
まだ正直信じたくない。でも信じなきゃ前に進めない。
だから、言わなきゃいけない。
もうここには居ない。
帰らぬ人となった俺の兄へ。
伝えることが出来たのに伝えることが出来なかった言葉がある。
〝大好き〟
胸がきゅぅっと締め付けられる。
なんでもっと早く言わなかったのだろう。
多分まだずっと一緒にいられると思ってたから。
でも、…
断られたとしても理解されなかったとしても、伝えておけば良かった。
ふわりと舞う桜があの優しげな兄の笑顔のように思えた。
「にぃ…」
ぼそっと呟いたその時、後ろでざっと足音がした。
振り返るとそこには、こちらを額を薄紅に染めながらじっと俺と桜を見つめる黒髪の少年がいた。
(────あ、)
ここで会うとは思ってもいなかった。
彼に兄を殺したそいつに。
にぃ見ててね、俺がコイツを壊すとこ。
彼にニッコリと作り笑いを向け、歩み寄る。
そして、笑顔を崩し、すれ違いざま睨みつけた。
〝にぃの苦痛を味わえよ、七海クン〟
ひどい憎悪を含んだ視線を彼にぶつけた。
......................................................
俺が掲げるのは復讐への忠誠心。
ただそれだけ。
恋愛感情なんてない。
復讐のために俺の性奴隷にする。
恋愛感情なんて、ない
ただ、…それ、だけ…
きっと…そうでなくちゃいけない。
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