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食べ終えた食器を洗う。いくら家事ができないとは言っても、さすがにこれくらいのことはできる。けど、生ゴミはどうすればいいのかわからなくて、結局片付けも中途半端な状態で終わってしまった。
リビングの電気を消して、俺も二階にある自室に行こうと階段を上ったところで、父さんの寝室から細く光が漏れていることに気づいた。
父さんの寝室は突き当たりの部屋で、俺は何となく自分の部屋を通りすぎて、光の漏れるドアをそっと覗いてみた。
「も......めちゃくちゃにして......」
父のベッドに横たわった兄が、両腕で顔を覆いながら掠れた声で呟いた。
「さすがに少しは休め。連日ヤりすぎだ」
ベッドサイドに父がいて何かしている。
「明日は仕事は?」
「鈴本さんと......昼から」
「また鈴本?」
「まだまだ......しばらく続くよ。新しい写真集用だから」
「あいつの縛り、ハードだろ。おまけにねちっこいくらいにセックスするだろ、見かけによらず」
「鈴本さんは、優しいよ。......上手いし」
「それは緊縛が?セックスが?」
「両方」
「俺より?」
「どうかな?」
「親をからかうのか」
「恋人じゃないの?二人っきりの時は」
兄の華奢な指先が、父の体をなぞりながら絡み付いていく。
「まったく、いつからそんな強請り上手になったんだ」
「毎晩博之が調教してくれたからでしょ......博之好みに仕上がった?」
「完璧にな」
甘い睦言は次第に口づけの音にかきけされていった。
恋人、とはどういうことなのだろう。
文字通り?二人は親子なのに付き合ってるのだろうか。でも、目の前で口づけ合う二人はまさに恋人同士のように見えた。
俺の知ってる兄さんでも、俺の知ってる父さんでもない。
ブランケットから肌蹴た兄さんの細い足が父さんの腰に絡まる。父さんがブランケットを取り去ってしまうと、兄さんの白い身体が全て露になった。赤く色づいた胸の突起に父さんの手が触れると、弾かれたように兄さんの身体が揺れた。
「はぁ......んっ」
兄さんの口から漏れた声が俺の耳を犯す。気づけば、俺の股間はズボン越しにもわかるほど明らかに膨らんでいた。
俺は慌てて自室に入ると、ズボンを下ろして無我夢中で自身を慰めた。
「くっ......は、兄さん、兄さん......っ」
頭の中には兄さんの痴態がちらついて離れなかった。
『龍弥......』
目を閉じれば兄さんの声が聴こえてくる気さえした。
『龍弥......ほら、イって......俺がシてあげるから』
「う......っ、あ」
一瞬で達してしまった。
ありえない、どうかしてる。
父親と兄が恋人関係ということも......それが無性に悔しいということも。
悔しい、ってどういうことだ。
気持ち悪いとか、あり得ないとかじゃなくて?
どうかしてる。
俺は全てのことから考えることを放棄したくて、ベッドに俯せてすぐに眠った。
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