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28【Miyabi】
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散々かけられた練乳を洗い流すも、俺の本番はこれからだった。用意されていた衣装に袖を通す。衣装、なんて言っても大層なものじゃない。ボーイズラブ緊縛とやらで、俺は男子高校生、彰吾は男子教師を演じろとの命令だった。
ブレザーを手にする俺の隣で、彰吾はスーツに袖を通していた。
「高校生って、無理がある......」
18歳設定にしたって、4こもサバ読むとか、キモい。
「えー、雅ちゃんまだまだヨユーでオッケーっしょ。そういやいくつだっけ?」
「......22」
「若っ」
「そういうアンタは?」
「俺?今年25」
「若いって、3こしか違わないじゃん。けど、それで生徒と教師ってますます無理ある......」
「ま、雰囲気雰囲気」
シャツのボタンを止めてネクタイを結ぶ。ズボンを手にしたとき、不意にその手を掴まれた。
「......なに?」
「ね、これ入れとこうよ」
「な......」
彰吾が取り出したのは、ペンくらいの細いバイブだった。
「これくらい、平気でしょ?」
ショーでバイブを突っ込んだまま緊縛したことは過去に何度かあるが、毎回意識が飛びそうになって苦しい。けど、今日はそれくらいしてもいいのかもしれない。よくわからないBL緊縛なんて言われても、高校生ぶるなんてできないし、いっそ訳がわからなくなるくらい乱れてしまおうか。
「ここで入れる?それともトイレ行く?」
「面倒だからここでいいよ」
楽屋には男女とも何人かいたが、もはや下半身を晒すことなんてお互い様すぎて恥ずかしくもなんともない。尻に色水入れて噴射するとか、フェティッシュ界隈に身を置いてる俺でさえ意味のわからない見せ物をするときなんか、みんな平気でその辺で腸内洗浄するくらいだ。
「ステージ立つ前に服がビショビショになったら困るから、あんま濡らさないでいくから、息吐いて」
後孔にほんの少し唾液がつけられて、指が一本入ってくる。
「んっ......わざわざ確かめなくても、それくらいの細さなら、へーきなのに」
「だめだめ、傷つけたい訳じゃないんだから」
彰吾は、全然SMの空気がない。この日までにリハーサルと体の相性の確認兼ねて何度か緊縛やセックスしてきたが、いつも手つきが優しくて逆に戸惑った。
「ん、ん......ふぅ......っ」
「入った。ね、これ、細いけどけっこうくるよ」
「え?ぁ、やっ、んんっ」
いきなり強烈な振動が与えられて、思わずその場にへたりこんでしまった。
「ごめんごめん、でもすごいでしょ、見かけによらず。弱めにしとくねー」
手をさしのべられて立ち上がると、僅かな振動に変わったが、それでも前が反応してしまって、忌々しく感じながらズボンを穿いた。
「雅ちゃんってほんとにカワイイわよねー」
「ほんと、一度くらいあたしも啼かせてみたいなぁ」
側で見ていたらしいオネエサマ方がにやにやしながら近づいてきた。
「っていうか、雅ちゃんてすっごい経験あるのに、まだ童貞ってホント?」
そう言って下半身に這わされた手を、うんざりしながら払いのける。
「触んな」
女というのは嫌いだ。別に過去に女と何かあったというわけじゃないが、あの脂肪に包まれた体が生理的に受け付けられない。あんな体に挿入したいとも思わないし、挿入しなくても気持ちイイセックスはいくらでもある。
「女は嫌いなの。俺に抱いてほしけりゃ、その脂肪の塊削ぎ落として、俺より綺麗に整形してきてね」
「うわぁ、こえぇ」
隣にいた彰吾が青ざめているが、女たちはけらけらと笑っている。
「ほんと、雅ちゃんてサイコー!」
「サディストのあたしらさえゾクゾクしちゃうもんねぇ、ほんと敵わないわぁー」
「彰吾、今度あたしとセックスしようよ、雅ちゃんと間接エッチ!」
「バカなこと言わないでくださいよ。雅ちゃん抱いたらもう、他の人抱けねぇから。っつーか俺、マジで雅ちゃんに惚れてるんで。って、あれ!雅ちゃん待って待って!!」
彰吾が何か宣っていたが、出番が近づいたので俺はさっさと楽屋を後にした。
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