アダルトコンテンツが含まれます。
18歳以上ですか?
- 文字サイズ:
- 行間:
- 背景色:
-
61
-
作り物の甘い声で返せば、電話の向こうでクツクツと笑っているのが聞こえて、俺も同じように笑う。博之とこんな風に戯れるのはいつだって楽しい。ほんと、容姿は全然似ていないけど、間違いなく同じ血が流れていると思う。
「で、いい加減仕事のこと話してよ」
『あぁ、色々とイベントのお誘いが来てるのと、一つはちょっとでかい案件が来てる』
「へぇ、何」
『国内化粧品メーカーから、新作の香水のイメージモデルになってくれだと』
「......マジで?」
『あー。俺、そういうの疎くて名前忘れたけど、おまえのパソコンのメールアドレス教えといたから、連絡来てると思う。イベントの方も転送しといたから、確認しておいて』
「ん......」
『おまえもそろそろ名刺のひとつでも作れよ。じゃあな』
じゃあな、の後は微塵の余韻もなくブチッと切られた。
それにしても、企業からのモデル依頼というのは初めてで驚いた。まぁ、父は普通のカメラマンとしても多方面で仕事をしているから、何らかのツテで俺にたどり着いたと考えても不思議ではないが......俺なんかでいいこだろうか。
とりあえず確認してみようかと、この家に持ち込んであるミニノートを取ろうとしたところで、まだ電話中の彰吾が目に入った。ベッドサイドに背筋を伸ばして座っているとはいえ、電話が鳴る直前までセックスしようとしていただけに、下半身丸出しのなんとも間抜けな格好だった。
不意に悪戯心が湧く。どうせこんな深夜にメールを返信するなら、朝になってからでも遅くはない。だったらやっぱり、今は。
「っ!?ちょ、雅ちゃん......っ」
すっかり萎えきったモノを咥える。萎えた状態でもそこそこ太さのあるソレが固さを取り戻すと、一瞬のうちに口に収まりきらなくなる。
「あ、や、なんでもないっす......はい」
電話に集中しようとする彰吾が、時々堪えるように言葉に詰まったり、どんどん先走りが溢れる様子に楽しくなって、執拗に弱いところを責め立てた。
「っ......え?あっ、あの......はい......雅ちゃん、蓬莱さんが代われって」
「......はい、雅です」
『やあ。......彰吾に何してるの?』
「さあ、なんでしょう?」
あえて水音を響かせて、深く咥え込む。
『雅くんはほんとに可愛いね......久しぶりに俺の相手もしてほしいなあ』
「んっ......蓬莱さんなら、いつだって歓迎ですよ」
『はは。今度彰吾と3Pでもする?あ、一人追加。目の前ですごい睨んでる奴がいる』
電話の向こうで父さんが何か言っているのが聞こえた。
彰吾と、蓬莱さんと父。この3人に同時にされたら、さすがの俺も一瞬でぶっ飛びそうだけど......想像したら、触れていない自分の性器が少し反応してしまった。
「っン......」
『想像しちゃった?ねぇ、今舐めてるヤツ、俺のだと思って舐めてみて』
「ん......ハァ......蓬莱さん......」
「っ......雅ちゃん、蓬莱さんと何話してんの......っ」
ちらりと視線を上げれば、苛立たしげな彰吾と目が合った。師匠が恐くて電話を奪えないでいるのだろうか。バカなの。俺が何のためにこんなことしてると思ってるの。
現在の設定
文字サイズ
行間
背景色
×
61 / 652