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日曜日、その日はたまたま仕事がなくて、雅もいないし暇をもて余していたら、夜になって突然電話がかかってきた。雅かと思ってすぐに画面を確認すると、同じ東雲でも父親の方からだった。
「......はい」
「何その心底ガッカリした声。雅からの電話待ってんの?」
「......いえ、別に」
「雅なら、今俺の腕の中で気持ち良さそうに寝てるから」
「......」
誰ともエッチしないで我慢する、とか言ってたけど、やっぱり無理だよな。久しぶりに東雲さんと会ったら、ただの父子の再会になるわけがない。
「あ、信じた?可哀想に、雅信用ないなあ」
「え......?」
「めでたく両想いになったみたいじゃん。おかげで雅が俺に対してますます冷たくなったんだけど?」
「えっ、え?」
「俺の可愛いワンコが泣いちゃうから父さんとはしない、って言われた」
「まじっすか......っ!」
「いい迷惑だぜ、こっちとしては」
あの魔性の雅ちゃんが、俺にために貞操守ってくれてると思うと嬉しくて泣けてきそうだった。
「たまには俺にも抱かせろよ」
「......それ、実の息子に対してどうなんですか」
「まぁ、孕むことないだけ娘よりマシだろ」
とんだ父親だと思う。悪い人ではないが、つくづく雅が女でなくて良かったと思った。
「......まぁ、大事にしてやってくれよ」
「はい、もちろん」
「あいつ、色気倍増で男という男全員悩殺してるから......まぁ、気をつけろよ。昨夜もレイプされかけてたのを、俺がいたから良かったものの」
「うそ......っ」
「残念ながらそれは本当。まぁ、当の本人はこれまでも何度もあったとか言って、平気そうな顔してるけど......じゃあな、そろそろ切るわ」
「あ、はい、失礼します」
レイプ......まぁ、雅ならされかねないとは思う。男とはいえ華奢で力もないから、俺ぐらいの体躯のある男なら雅くらい捩じ伏せることもできる。
一抹の不安を覚え、電話帳から雅の番号を引き出す。
電話したら怒るだろうかとも思ったが、いてもたってもいられなくなって、発信ボタンを押した。
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