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第二話~三人のオーナー
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臙脂色のカーペットが隙間なく敷かれた廊下を歩き、最上階の社長室もとい、特別室へと向かう。
「…?」
ふと、足音が増えた気がして振り向いた。
「…ぁ、ばれた」
ふふ、と薄ら笑いを浮かべたノイが、そのまま滑る様に近づいてくる。
「俺、エネに呼ばれてますんで」
「…そう」
表情を崩さないままノイは俺の腕を掴み、柔らかく壁へと押し付けた。
「ぁ、あの、俺、呼ばれてて」
「…うん、聞いた」
れろ
「ぅ、ん。ふ、ちょっと、ぁの」
顔を近づけたノイが首筋を食んで、味わうようにぬるぬると舐める。
抵抗しようと一瞬思い、直ぐに諦めた。
「ノイ、さん、ぁの、俺、ん、ふ」「ノイ。さんとか、要らない。僕は、ノイ」
「ぁいっ、つ、ぐ」
ノイが握った手首がみしみしと音を立て、潰れるんじゃないかというほどに痛む。
首筋から顔を上げて、まつげが触れ合うほどに顔を近づけられる。
「すい、ませんでした、の、ノイ」
「もう一回」
「の、い」
「もう一回」
「ノイ」
「…もう一回」
「ノイ」
「…ん、良いよ」
「ぁ、は、はい」
「…じゃあ、しよっか」
「え?ぁ、あと、あの、俺呼ばれてて」
「…うん、聞いた」
腰に手を回したノイに、強引に後ろを向かされる。
そして結局ここですることになるのかと、半分諦めかけた時。
「あ、もー。ノーイー?僕が呼んだんだよ?そう言うのズルい」
「…僕が、見つけた」
「屁理屈言わないで。ほら、とりあえず部屋行くよ。
もぉ、今日は一人でしようと思ってたのに」
ぶつぶつと文句を言うエネに折れたのか、ノイが腕を解放して、その代わりに手を繋いだ。
「…多くても、良い」
「どうして?」
「…沢山、泣くから」
「あーまぁ、それはそうかもね。でも僕サドじゃないしなー」
「…リコは?」
「リコ?多分部屋でりんごでも食べてんじゃないの?」
「…呼ばないの?」
「んー、どっちでもいいや。どの道ノイにはばれちゃったし。呼ぶ?」
「…ん」
「僕もやっとノイの返事が理解できるようになってきた。
それはイエス、だよね?」
「…ん」
「ま、いっか、と…あ、もしもしリコ?今暇?…あー、じゃありんごも持って来たら?…うん、そう…いや、シセルだけど、ん?もしもし?…切れちった」
「…何て?」
「今りんご食べてるって言ってたから、シセルと遊ぶけど来る?って訊いたら、切れた」
「…来るね」
「まぁ、間違いないよね。リコだし」
いつの間にかしれっと手を繋いだエネが、楽しそうに顔を覗き込んで来た。
「でもだいぶ慣れて来たよね、もう慣らさなくても入るんじゃない?」
「それは無理だと、思い、ますけど」
「えー、そうかなー?でもまだやっぱり時間かけないと、ん?あれ、どうしたのこれ」
エネが繋いでいた手を掲げて、俺の手首に付いた赤い手形を指した。
「…ぁ、僕」
「ノイ?」
「…さっき、お仕置きした」
「相変わらず馬鹿力だよね。で?シセル何したの?」
「…ノイ、さんって。呼んだ」
その言葉にエネの顔から表情が抜け落ち、俺の中で警鐘が鳴りだす。
「それはお仕置きだよね。ねぇシセル?敬語使うのはさ、まぁ、そこまで厳しく言うつもりなかったけど、さん付けとか、何?距離取ろうとでもしてる訳?」
「ぃ、や、あの、反射的に、っていうか、えと」
「反射的?あぁ、つまり心の中では距離取ってるんだ。僕らの一部をあんなに注ぎ込んであげてるのに、まだ足りないんだね。良いよ、今日はお腹がいっぱいになるまで注いで上げる」
「ぇ、あ、ち、ちが、そう言う事じゃ無くて、あの」
「…着いた。入ろ」
ノイが繋いでいた手を強引に引っ張り、部屋の中の大きなベッドへと突き飛ばす。
すかさずエネが俺に馬乗りになって、ノイに話しかけながら服を脱ぎだした。
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