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第三話~エネの一日
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「ん、んんー。ふぅ」
大きく伸びをしてふと視線を落とすと、目元を腫らしたシセルが死んだように眠っていた。
あー、昨日結構苛めちゃったからなぁ、僕って意外と好きなのかな?こういうの。
脳裏に、『お腹、が、も、無理でず、ぅ、おぇっ、おねが、じばず』とかなんとか言いながら、泣きじゃくるシセルの姿が浮かぶ。
流石にアナルの中におしっこしたのは辛かったか、ま、気持ちよかったしまたするけど。
とりあえずはと上体を倒し、シセルに覆いかぶさって、耳元に顔を近づける。
「おはよ、シセル。シセル、ほら、起きて…ぁむ」
「ん、んん」
起きる気配が無かったので耳を咥えたら、シセルは眉を寄せて、鬱陶しそうに払う動作をした。
がっ
それが妙に苛ついたので、体重を掛けて力いっぱい頬を殴る。
「ぃっ、ぅ、ぁえ?ぇ?ぁ、え、ぇと、ぇ?」
「おはよ、シセル」
「ぁ、ぉ、おはよう、ございます」
「痛い?」
「ぇ?ぁ、い、痛い、けど」
「そう。じゃあ朝ごはん食べよ」
「…はい」
何事かをある程度悟ったみたいだ。
急に大人しくなったシセルに満足しながら、僕は連れだって自室を出た。
「や、おはよ」
「あ、おはよう、エネ、と、シセル」
「…おはよ」
食事は必ず三人で摂る事に決めていたので、オーナー専用の最上階にある特別室で二人と顔を合わせた。それと勿論、シセルも一緒に。
「おはよう、ございます」
「あ、また、敬語。駄目って、言った」
「え?あ、お、おはよう」
「もう、気を付けて、ね」
「あぁ、ごめん」
ふぅん、リコとはそういう話したんだ…何かむかつく。
「…ま、いいや。食べ、ん?キッドは?」
「まだ、みたいだね」
「…ん、足音聞こえる」
そうかな?
そう思って耳を澄ますと、丁度そのタイミングで部屋の扉がノックされた。
「いーよー」
「失礼します」
入って来たのは、僕らよりもちょっとだけ小さい男の子。
昨日間違えて入って来た子とは違って長ズボンを履き、上にも少しぶかぶかだけど一応スーツを着ている。なんだか人形に無理やり着せてるみたいだ。
頭の中でそんなことを考えながら、表情には出ないように気を付けて、テーブルに付く。
四人掛けのテーブルの一辺にリコ、ノイ。
そしてノイの正面に僕が座って、隣にはシセルが座った。
これはシセルが泊まる部屋同様、毎日ぐるぐる変えている。
「んじゃ、頂きまーす」
「頂き、ます」
「…頂きます」
「頂きます」
言い方こそてんでバラバラだが、タイミングは四人そろって朝食に手を付けた。
そのタイミングを見計らって、スーツの少年が傍らに近づき、口を開く。
「昨日の報告をしてもいいですか?」
「んぐ、良いよ。始めて」
朝食を摂りながらの情報共有は、意外にもリコが提案したものだった。
まぁ提案と言っても「りんご、食べてる時って、お話、したくなるよ」と言ったのをかなり強引に解釈して、この形態を作り出したわけだけど。
仕事の性質上時間的にも朝に報告をしてもらうのは都合が良いし、何よりこの三人が全員大人しく集まって、かつシセルにあまり構わないのはこの時位しかない。
一応昼と夜も食事のときは集まるけど、必ずと言って良い程シセルの隣に座った人が何かしらちょっかいを掛けたり、口移しをしたりするので、正直話をする雰囲気では無いと思う。
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