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#4
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「…エル、ボトル持って来て」
「ノイさんが呑んでいたものですか?」
「…そう」
部屋の隅で身体を清めていたエルにそう頼むと、ボトルに触れる手だけを先に石鹸で洗い流し、机の上に置いてあった飲みかけのボトルを持って来てくれた。
「…ありがとう。一口飲んでみる?」
「え、あ、ぼ、僕は…い、ただきます」
記憶が正しければ初めての筈だ。少し緊張しているのか、飲むと言った割にはグラスを持ってくる気配がない。
「…エル、手に注いでほしいの?僕のでも良いから、持っておいで」
「あっ、すいません」
ばたばたと、いつも落ち着いているエルにしては慌ただしくテーブル、ではなくその横に備え付けてある棚に向かい、グラスを二つ取って戻って来た。
「…二つ?」
「シセルさんの分もいるかなと思って…」
「…ああ、そう言う事。悪いけどいらないかな。折角だからケイ、おいで」
部屋の隅で、少し羨ましそうにちらちらとこちらを盗み見ていたケイを呼ぶと、エルと同じように手だけを先に洗って駆け寄って来た。
「…じゃあ、ほら。初めてだから、少しだけ」
差し出された二つのグラスに、五分の一ほど赤黒い葡萄酒を注ぐ。
ふわりと立ち昇ったその香りに、ケイは素直に眉をしかめ、エルは慎重に中身を見た。
「…飲んでご覧」
「い、頂きます」
「頂き、ます」
二人揃って、グラスを傾ける。
先に表情が変わったのは、意外にもエルだった。眉間に深く皺を刻み、口元は何か痛みを我慢するかのようにきゅっと引き絞られる。空気で緩和させたいのか、頬袋をかすかに膨らませて、その内にゆっくりと小さな喉仏を上下させた。
一方、ケイの方はエルよりも反応が遅かったとは言え、その反応は予想通りエルよりも激しかった。目を見開き、エルと同じ様に眉間に皺を寄せて口を結ぶ。そして更に、何故かぐりぐりと腰を回しながら、身体全体で悶絶し始める。その後、エルよりも十分に時間をかけて、ようやく飲み干した。
「…ふふ、どうだった?」
「ぼ、僕にはまだ、少し早かったみたいです。あ、で、でもその、香り?というか、こう、味はちょっと酸っぱいのと苦いのでしたけど、香りは凄く、良かったです」
「…そっか。慣れてくると味の違いも分かってくるけど、僕も香りが好きだよ。ケイは?」
「…す、すいません、よく分かんないっすけど。俺、あんまり…あ、いや、あの、でも葡萄ジュースとかは結構好きなんですけど、その…」
「…いいよ、無理しなくて。好き嫌いはあるから。リコとエネも飲めないしね。他のお酒も試してみて、蜂蜜酒とか、甘くて美味しいから」
ふと、お酒を試してみたいと言っていたエネを思い出して、今度二人にも勧めてみようと思い至った。そして、先ほどから視界の隅でベッドの隅に這いずり、身体を縮めているシセルに視線を移す。
「…シセル、こっちにおいで」
「ぃ、いや、だ」
「…うん?」
「ぅ、ぁ…はぃ」
笑顔を消して聞き返すと、震えていた身体を更に縮こませながら、それでも、はいずる様に僕の方へと近づいて来た。
「…最初から来れば、一口飲ませて終わったのにね」
「ぇ?」
言葉の意味を理解するその前に、手首を掴んで引っ張り、うつぶせになる様放り投げて今度は腰を引き寄せた。先ほどまでの行為の名残が体中にべっとりと付いて、自身の汗がてらてらと身体中を艶美に光らせているシセルは、これから起こることを予測して、はくはくと口を開いては閉じて、何かから必死に逃げようとしているようだった。まさか、僕とか?
「…味わって、飲んでね」
僕は持っていたボトルを逆さまにして、後孔に突き刺した。
「ひ、ぐ、ぅあ、ぁ、ぅ、そ、あ、あぁ、ぁ、ぁ」
こぽこぽと液体が注がれていく音がする。僕と、あと二人分余計に減っているから、この間よりはましだと思うのだけれど、やはり、直腸からアルコールを直接吸収するのはつらいらしい。
前回は確か過呼吸を起こした後吐いていたから、出て来た物を僕のにたっぷり擦り付けてもう一度口に突っ込んでを一晩中繰り返したんだっけ。ああ、そうそう、あの時は僕も楽しすぎて危なく壊すところだったんだ。今夜も気を付けないと。
「…ん、全部飲めたね。良い子。エル、ケイ、押さえつけてくれる?」
「「はい」」
指示一つ飛ばすと、こういう光景には慣れている二人が即座に動いた。
シセルは抑えているのが僕ではない事を焦点のぶれ始めた目で認識すると、後孔に流し込まれたものを少しでも出そうと、恥も外聞もなく芋虫のようにもんどりうって、両手両足を抑えた二人に対し、獣の様な唸り声を出して睨みつけていた。…それもまぁ、数分間だけど。
「…ん、良い色になって来たね。そろそろかな」
身体全体がそれこそ葡萄酒で染まったように赤く火照ったその様子を見て、思わず頬が緩む。立ち昇った香りは豊潤で、堪らなく食欲をそそった。
「…それじゃあ、入るよ」
ケイと場所を入れ替わり、腰を抑えつけて一息にねじ込む。ぶちゅぶちゅと隙間から赤黒い液体が噴き出て、まるで血の様に僕とシセルの肌を濡らしたのが、とても綺麗だった。
「…エルも放して。二人とも、お疲れ様。身体洗って寝て良いよ。お休み」
そうとだけ言って、僕は目の前のご馳走に狙いを定める。
「あ、う、ぅ」
少しだけ反抗心を覗かせる瞳でシセルが僕を見るが、今だけなので気にせず、腰を固定していた手を離して、シセルの両手を掴んだ。そして、胸にある突起を口に含む。
「んっ、く、いぁ」
軽く吸い上げて、甘噛みし、硬さが出てきた所でそろそろと周囲を撫でる様に舐める。唾液を絡ませながらわざと音を出して先の方を刺激すると、聞こえてくる声に甘みが出て来た。
「ゃ、やめ、ぅ、んあっ」
口答えをするなと言う意味を込めて、少し強く噛む。大人しくなったシセルに満足すると、もう片方も同様に味わった。顔をあげて、全体を見る。
「…シセル。動くよ」
本格的に酔いが回って来たのか、とろけ切った表情のシセルにそう言うと、ピクリと表情が変化して、身体が激しい動きに備えたのが分かった。きっと、リコかエネのどちらかが、そう言うプレイをするんだろう。激しく攻め立てる様な。僕も嫌いじゃないけど。
ただ、もう少し違うやり方の方が好きだ。
ゆっくりと、突き入れていた雄を引き抜き、寸前で止める。そしてもう一度、じっくり、時間をかけて挿入。シセルの中が、まるで僕を急かすようにうねる、それが何とも心地いい。
音はほとんど出ず、時折、ベッドが軋む音と、少しだけ乾きだした肌が擦れる、生々しい音が響いては、シセルの声にかき消される。その声すらも、甘い響きを持った愛しいもので。
「…シセル。これ、しゃぶってごらん。美味しいよ」
そろそろいいかな、と判断して手を離し唇に自分の指を触れさせる。シセルは赤ん坊みたいにきょとんとした顔で僕をぼんやりと見つめた後、自ら僕の腕を掴んで、ゆっくりと口の中に招き入れた。指先が、熱くて湿った口内に入り、緩く舐めあげられる。
あぁ、今日も最高の出来だ。
僕は暫く、指をしゃぶらせながらシセルの身体を堪能した。
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