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#5
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「────リコさん、これ見てください」
班の子の一人が、綺麗な宝石を持って僕の所に来る。
「わあ、綺麗、だね。緑色で、んと、猫さんの目みたい」
「お客さんがくれたんです。いっつも指名してくる人で、プレゼントだよって」
「へえ、すごい、ね。頑張ってる。ふふ、偉い、ね」
銀に近い金髪を持つその子はアリルと言う名前で、ついこの前、お楽しみ中の特別室に入ってきたことでお話をしてから、よく話しかけて来てくれる。
ぱっと見はノイに似てちょっとだけ表情が無いけど、笑うと花が咲いたみたいに綺麗に笑うから、僕は、この子は笑ってる方が良いと思う。きっと、お客さんもそう言うのが好きでこの子を指名するから、あんまりひどいことはされていないと思う。
その証拠に、
「じゃあちょっとこれ持っててくださいね、身体、洗っていきますよ」
この子の身体は凄く綺麗だ。
ゆったりと広い浴槽の中で、シセルの膝の上に凭れる様に座り、手の上に乗せたキラキラ光る楕円形の宝石を眺める。緑色がお湯に反射して、足元が波打つように光った。
その足を、アリルが優しく真っ白な布で撫でていく。水の中でアリルの持った布にも緑色が反射して、布に色が付いたみたいだった。
「シセ、ル、あー」
「ん、ほら」
口を開けると、腕を回したシセルがリンゴを口元に持って来てくれる。僕はそれを味わいながら、
シセルに話しかけた。
「シセル、綺麗、だね」
「まあ、確かにな。これ宝石だけ貰ったのか?指輪とかじゃなくて」
「あ、いえ。もとは指輪についてんですけど、石だけの方が綺麗だと思って取ったんです」
「あらら、お気の毒に」
僕の手から零れた宝石が、浴槽の底に沈んでカツン、と音を立てた。
「僕と、おはな、ししてたの、に」
「あー…悪い」
「僕、ぁの、すいません」
アリルが何か言おうとして、僕の顔を見てすぐに目を逸らした。何故か、涼しげだった顔に汗がにじんでいる。お湯はぬるい筈なのに、どうしてだろうか。
「アリル」
「は、はぃ」
僕は宝石を拾い上げた。
「この、石、綺麗、だよ」
アリルの細い手首を掴んで引き寄せる。波打っていた布が力強く握られて、アリルの顔が僕に近づいた。
「アリルに、よく、似合う、とおも、う」
「り、リコさん、リコさんぁの」
「綺麗な、目に、なり、たいよね?」
アリルの右目に宝石をあてがってみる。少し大きさが足りない。
不意に、浮かんでいた布が僕の脚を撫でた。波打っているのではなくて、温かい手で撫でてくれる。
「しせ、る?どうし、たの?」
「どうしたって、シャワーすんだよ。嫌か?」
僕は嬉しくて、ぶんぶんと首を振った。
「や、やじゃないっ、よっ、あ、あっ、でも、でも一回、気持ちいこと、してほしい」
「あ?」
「手で、やって、擦って、ね、お願い、して、欲しい」
言いながら布を持っているシセルの手を動かしていくと、敏感な部分に触れて、シセルがピクリと動いたのが分かった。
「おねが、い」
「…ん」
シセルの手が、僕のを包み込んでゆっくりと擦ってくれる。少し物足りないけど、その物足りなさはずっと味わえるし、そこ以外のシセルの感覚もはっきりと分かる。
「し、せる、ちゅー、したい」
首筋にすり寄って、少し顔を上げて目を瞑ると、唇に温かいものが触れた。心地よくて、僕は溶けそうな気分になる。
暫くシセルの口を味わっていると、身体の中が波打つように温かくなってきた。
「ん、ぁ、は、は」
「出そうか?」
「ん、中、中さわ、て」
僕はシセルの首筋に唇を当てたまま、僕のを包み込んでいる方とは逆の腕を取り、自分の後孔へと誘導していく。シセルは数秒経ってから、ゆっくりと指を動かし始めた。
中に入らず周りをなぞるだけのその動きに、じれったくなる。
「中、中入れ、て、早く」
「馬鹿、入んねぇよ。もうちょっと待て」
そう言ってシセルは相変わらず周りを暫くなぞって、その後ようやく、僕の中に指を入れてくれた。
「あ、あ、しせ、る、シセル、きもち、いい」
「ん」
シセルの手が、僕の中と外と、敏感な部分を両方同時に撫で上げる。特に何が、と言うわけではないけど、シセルの手だと思うだけで、その感覚を拾うために、神経が鋭敏になって、それが余計に気持ちよさを増していた。でも、それももうすぐ終わっちゃう。
「あ、あ」
「…出そうか」
「で、る、出る、ぐり、って、ぐりってして」
身体の中が昂ってくるのに合わせて、一気に激しくして欲しくてそう言えば、中に入ったシセルの手が、僕の中にある膨らんだ所を押し込むように、でも少しだけ気遣う様に、やさしく、激しく、ぐりぐりと擦った。
「んあ、あっ、んん、ん」
シセルの手に、僕のを放つ。お湯の中だから出した後はふよふよと浮かんでくるけど、下げようとするシセルの手を掴んで、その手に僕のを一回一回当てる。擦り付ける様にしてさきっぽを当てれば、全身が震えるような気持ちよさが襲ってきて、僕は目を瞑った。
「しせ、る、シセル、シセル」
「ん」
「だいす、き、だい、すき、すき、しせ、る、すき」
心の中に浮かんだ言葉を零しながらまどろんでいると、シセルが僕の身体を一通りタオルで撫でた後、僕に尋ねた。もしかしたら、少しだけ優しそうにみえた顔は気のせいだったかもしれないけど。
「…上がるか」
「ぁ、ん、んと、上がっても、ぇと、りんご、たべる?」
「俺まだ一個も食ってねぇよ」
「ふ、ぅへへ、そ、っか、そうだね、ん、あが、ろっか」
「そうか…ん、頼む」
シセルがどこか部屋の隅の方を見てそう言うので、僕はつられてそちらを向く。
すると、さっきから姿が見えなかったアリルが真新しいタオルと、僕とシセルの着替えを持ってそこに立っていた。
「アリ、ル、ありが、と。タオル、貸して」
僕がそう言って笑いかけると、アリルは何故かほっとしたような表情で僕とシセルの方を見て、ぱたぱたと駆けよってタオルを渡してくれた。
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