アダルトコンテンツが含まれます。
18歳以上ですか?
- 文字サイズ:
- 行間:
- 背景色:
-
#12
-
それから月日は流れ、少しずつではあるが俺の意見も聞き入れてくれ始めた社長のおかげで、シャワー室には念願のお湯が出るようになり、タオルも置かれ。
それに伴って施工した増改築のおかげで客の入りも増え、『商品』も新たに仕入れるなどして、そこから一年ほどで、〈ホットチョコレート〉はかなりの規模を誇る『大』娼館となったのだった。
・・・まぁ、そんな言葉が有るかどうかは知らないが。
とにかく、そこまでは確かに、『有名』だったという事。今の様では無く。
…事の起こりは今から一年前、丁度従業員になってからも一年位だったと思う。
特に不満も無かったために未だ受付と後始末を請け負っていた俺は、その日、新しく入った新人、というか、新『商品』の後始末をしていた。
「おら、いつまで泣いてんだよ。うぜぇ」
「ぇぐ、ず、ずびばぜんっ、ひぃっぐ」
空いている両手でぐじぐじと目をこすり続けているので、自分でした方が早いと判断して身体にこびりついた白濁をお湯と一緒に手で拭っていく。
「ず、び、ぇっぐ、ずびば、ぜっ」
「分かったから。煩い。普通に話せ。何、何かあったの?」
「ぇぐ、ふ、ふぅー、ぼ、僕、ごわ、ごわぐで、ぁのいど、急に、ぐびを、ぎゅうっで、ぎゅうっで」
「あー首絞められた訳ね。いるよそう言う客…ん?それオプションでしょ?
俺そんな注文受けた覚えないけど、だとしたらそれ反則じゃない?」
「ふぇ?ぇ、ぇと…あ、で、でも、お客さん、お金払ったって、ぇ?でも、言って」
「あー、成程。それはちょっと見過ごせないやつだわ。後できるよね?んじゃ」
店が大きくなれば、それだけ客が増える。
客が増えれば、それだけ色んな客が来る。
色んな客が来れば、それはアンフェアな考え方の奴も来るわけで。
今月に入って二回目か、とか思いながら、俺は社長に電話を掛けた。
『おう、何だ』
「あ、お疲れっす。空オプやられました」
『担当の商品と情報もって来い。速攻』
「あーい」
電話を切り、さっきの子の所へ戻る。
…すると。
「ねぇ、シャワー位自分で出来ないの?ん?馬鹿なの?お前馬鹿なの?」
「何で、シセル、にして、貰って、るの?何で?答え、て」
「…糞ガキ」
今やダントツの稼ぎ頭となった三人が、新人苛めをしていた。
「おら馬鹿共。何をしてんだ何を」
「あ、シセルぅー、抱っこぉ」
「うるせぇ」
「シセル、僕もシャワー、良い?」
「汚れてねぇだろ」
「…いこ?」
「どこにだよ。あー良い答えなくていい」
「ぁう、ひっぐ、ず、ずびば、ぜん、ずびばぜ、ゆるじで、ぇぐっ」
「あーあー、別に…まぁ良いか、社長のとこ行くから、シャワー一旦終わりな」
「ぇ?ぁ、ぼ、僕、もう、自分で、でぎばず、がら、ごべ、なざい、ひぃっぐ」
「ちげぇよ、別に俺がどうこうじゃ無くて、さっきのお客の件。おら、右手出せ」
ぼろぼろと、三馬鹿のせいで猶更涙が止まらなくなったのだろう、まともに後始末が出来るようにも見えなかったので軽く拭いてやっていると
「後で部屋来て。お仕事、教えてあげる」
「我慢の、練習、する」
「…死ね」
どうやら、余計に煽ってしまったらしかった。
現在の設定
文字サイズ
行間
背景色
×
13 / 48