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「ごめんな、レトルトで…」
出来たてのカレーと木のスプーンと牛乳をよつばの前に並べる。
よつばは湯気のあがるカレーにこれでもかと顔を近づけて鼻をすんすん鳴らしてる。
本当は市販のルーじゃなくてスパイスから作ってたんだけど途中で俺の服の裾を掴んだまま腹ペコ大魔王が船を漕ぎだして…
諦めて妹が置いていった甘口のレトルトカレーを速攻で作ったという訳だ。
「…!!!!!」
色んな角度から匂いを嗅いでいるよつばは目がキラキラしていて鼻が凄い勢いでふすふす鳴ってる。
腹ペコ大魔王は匂いだけで大興奮していて、レトルトになっちまったけど嬉しいことに変わりはない。
「よつば、いつまでも匂い嗅いでないで食え。あ、熱いから気をつけろよ。」
俺に促され慎重にスプーンでご飯とカレーを掬い
小さい口でふーっと息を何度か吹きかける
そして恐る恐る口に運ぶ。
「…っ」
なんか、緊張する…。
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